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第4章では、従来レール交換の主因子であった摩耗について、パーライト鋼とベイナイト鋼の比較、さらには接触条件を変化させた実験を行い、レール鋼の摩耗特性におよぼす組織、接触圧力の観点から検討を行った。その結果、従来摩耗の観点からレール鋼には適用できないと考えられていたベイナイト鋼が、高軸重貨物鉄道、旅客鉄道のいずれにも適用可能という結果が得られた。
本章では、近年のレール交換の主因子でありながら、未だ根本的な解決がなされていない転動疲労損傷について、ベイナイト鋼の高疲労強度、低接触圧力状況下における摩耗量の増加に着目し、検討した結果について述べる。
5.1. 緒言
第1章において述べたように、レール鋼の清浄性向上、高硬度化による耐摩耗性の向上により、レール交換は、転動疲労損傷に端を発するものが増加し、一部では50%を超えるようになっている1)。
耐転動疲労損傷性の向上について、従来のパーライト組織の中で、固溶元素の影響、高強度化による疲労強度の上昇等、さまざまな手法が検討されてきたが、未だ根本的な解決がなされていない。
本章では、第3章においてレール鋼への適用が可能と判断され、第4章において、その摩耗特性が強度、接触条件により大きく異なることが明らかとなったベイナイト鋼を用い、従来のパーライト型レール鋼と比較し、高軸重貨物鉄道で問題となっているフレーキング型転動疲労損傷、旅客鉄道で問題となっているシェリング型転動疲労損傷の各々について、検討した。
4 6
5.2. 転動疲労特性におよぼす組織の影響
5.2.1. フレーキング型転動疲労損傷におよぼす強度・組織の影響
5.2.1.1. 実験方法
供試鋼の化学成分範囲を表5-1に示す。ベイナイト鋼に関しては、C量を0.2~0.55%の範囲で変化させるとともに、Cr、Mo、Nbなどの合金元素添加量の調整により、引張強度を810から1430MPaの範囲で変化させた。約50kgfの実験室溶解インゴットを1250℃に加熱後、実際の圧延条件を模した条件にて熱間圧延し、12mm厚(仕上温度:980℃)としたものから試験片を採取した。
一方、パーライト鋼については、合金成分および熱間圧延後の冷却速度の調整により、引張強度を900から1300MPaの範囲で変化させた実製造レール頭部から試験片を採取した。
図5-1に、耐転動疲労損傷性を評価するための試験片を模式的に示す。車輪材(ビッカース硬さ(Hv):370)ディスクと、接触面に曲率を有するレール鋼ディスクとを、油潤滑条件下で、接触荷重:980N(接触圧:2.8GPa)、すべり率* :-20%、また、水潤滑条件下で、接触荷重:490N(接触圧:2.2GPa)、すべり率:-10%の各条件で回転接触させた。車輪材の回転速度は、800rpmである。なお、本試験における接触圧は、実際にフレーキングの発生が認められる曲線部内軌における条件(接触圧:約1.25GPa)よりも、かなり高い値であり、加速試験になっている。30分ごとに接触面の表面状態を目視によりチェックし、転動疲労損傷の発生を以って、転動疲労寿命とした2)。
表5-1 供試鋼の化学成分範囲 (mass%)
Steel C Si Mn Cr Mo Nb V Bainitic 0.20/ 0.55 0.40/ 0.45 0.40/ 2.10 0/ 2.0 0/ 2.0 0/ 0.15 0/ 0.10 Pearlitic 0.65/ 0.80 0.25/ 0.95 0.75/ 1.45 0/ 0.50 0 0 0/ 0.10 4 7
図 5-1 耐フレーキング評価試験片形状 (mm)
5.2.1.2. 実験結果
図5-2に、ベイナイトレール鋼およびパーライトレール鋼のフレーキング寿命に及ぼす引張強度の影響を示す。引張強度1300MPaにおいて比較すると、水潤滑、油潤滑いずれの条件においても、ベイナイトレール鋼の方がパーライトレール鋼よりも良好な耐フレーキング性を示す。また、強度上昇にともなってフレーキング発生時間は長時間側になり、引張強度1400MPaのベイナイトレールは1300MPa級パーライトレールの2倍以上の耐フレーキング性を示す。写真5-1は、油潤滑条件にて6時間試験した試験片の外観である。パーライトレール鋼サンプルには、転動疲労損傷の発生が明瞭に認められるが、ベイナイトレール鋼サンプルの表面には認められない。
このように引張強度1400MPaのベイナイトレール鋼は、1300MPaの熱処理型パーライト鋼よりも格段に優れた耐転動疲労損傷性を有することがわかる。
4 8
図 5-2 ベイナイトレール鋼およびパーライトレール鋼の
フレーキング寿命に及ぼす引張強度の影響
flaking6hrs.Pearlitic steel(TS:1300MPa)Bainitic steel(TS:1400MPa)flakingflaking6hrs.
写真 5-1 フレーキング評価試験後の外観(油潤滑、6時間後)
4 9
また、実際の高軸重鉄道における曲線区間の接触状況を再現できる、当研究所で開発した新型転動疲労試験機を用いた、耐転動疲労損傷性の評価を実施した。本試験機に用いる試験片は、直径120mm以上、厚さ15mm以上のため、実際のレール頭部からは試験片が採取できないが、実際の接触状況をより詳細に再現できるため、耐転動疲労損傷性におよぼす鉄鋼材料の組織因子の影響を調査するには非常に有効な手段である3)。
第1章でも述べたように、曲線部内軌では車輪進行方向とレール接線方向が異なり(両者のなす角度をアタック角と呼ぶ)、フレーキング発生の主因となっている。新型転動疲労試験機では、このアタック角を制御することができる。写真 5-2に試験機の外観を示す。
図5-3に、1400MPa級の高強度ベイナイト鋼と従来の1300MPa級熱処理型パーライト鋼におけるアタック角とフレーキング発生寿命との関係を示す。アタック角の増加とともにフレーキング発生寿命が低下しているが、いずれの条件においても高強度ベイナイト鋼は熱処理型パーライト鋼の2倍以上のフレーキング発生寿命を示す。写真5-3はアタック角3°における試験後の高強度ベイナイト鋼、熱処理型パーライト鋼試験片の外観であり、写真5-4は円周方向断面写真である。高強度ベイナイト鋼は、熱処理型パーライト鋼と比べ、損傷が発生し難いことが明らかである。また断面写真におけるき裂の進展状況は、第1章に示した高軸重鉄道で発生するフレーキング型転動疲労損傷の形態と非常に似通っており、本試験条件が、フレーキングが発生するといわれている曲線部内軌に相当する条件を再現していることも確認された。
本試験結果を、フレーキング発生寿命について疲労強度で整理し、図5-4に示す。小型評価試験の場合は、ほぼ疲労強度の上昇に伴い耐フレーキング損傷性が向上したのに対し、本試験では低強度のベイナイト鋼の耐フレーキング損傷性が若干向上している。これは、曲線区間における横方向の滑りの影響が起因しているためと考えられる。
以上の結果から、高強度ベイナイト鋼が実路線においても優れた性能を
5 0
発揮することが期待される。
車輪試験片レール試験片
写真 5-2 アタック角を付与できる新転動疲労試験機の概要
油潤滑、接触荷重:2.1ton
図 5-3 アタック角とフレーキング発生寿命との関係 5 1
パーライト鋼アタック角3°47h後ベイナイト鋼アタック角3°47h後
写真 5-3 アタック角3°における試験後外観
パーライトレール鋼(47h)ベイナイトレール鋼(105h)200μm
写真 5-4 アタック角3°における試験後のき裂進展状況 900800700600500400050100150200Fatigue strength (MPa)Initiation time for flaking T(i) (h)P1B1P2B23 deg.5 deg.
900800700600500400900800700600500400050100150200050100150200Fatigue 図 5-4 アタック角を付与した転動疲労試験における損傷発生寿命と疲労強度の関係 5 2
5.2.2. シェリング型転動疲労損傷におよぼす強度・組織因子の影響
5.2.2.1. 実験方法
表5-2に供試鋼の化学成分範囲を示す。ベイナイト鋼はいずれも実験室50kg真空溶解材である。各鋼片を1250℃に加熱後、980℃仕上で板厚12mmに圧延し、放冷した。引張強さは合金元素の添加量を変えることにより800~1450MPaの範囲で変化させた。一方、パーライト鋼としては、レール頭部の引張強さが850~1350MPaの実機圧延材を用いた。なお各試験片は、ベイナイト鋼では板厚中央部、パーライト鋼ではレール頭部10mm深さの位置から採取した。
図5-5に示す8mmt×120mmφの円筒型試験片を用い、転動疲労試験を行った。車輪側試験片には摩耗試験の場合と同様に370HVの微細パーライト鋼を使用した。試験条件は、在来線のレールと車輪の接触をシミュレートする一つの方法として提案されている、水潤滑条件下、回転速度:480rpm、すべり率:-1%、接触圧力:0.91GPaとした。0.5h毎に試験片表面を観察し、接触面にき裂、もしくは剥離が発生する時間を以て損傷発生寿命とした。さらにき裂の進展挙動を調べるために、損傷発生部の断面ミクロ組織観察を行った。
また一部の試験材については1秒間のTIGスポット溶接により、あらかじめ接触面に直径約6mm、深さ約2mmの点状の白色層を生成させ、白色層の存在下における損傷の発生挙動について調査した4)。
5 3
表5-2 供試鋼の化学成分範囲 (mass%)
Steel C Si Mn Cr Mo Nb V Bainitic rail steels 0.20 ~ 0.55 0.15 ~ 0.45 0.40 ~ 2.10 0 ~ 2.0 0 ~ 2.0 0 ~ 0.15 0 ~ 0.1 Pearlitic rail steels 0.65 ~ 0.80 0.25 ~ 0.95 0.75 ~ 1.45 0 ~ 0.50 0 0 0 ~ 0.10
図 5-5 シェリング評価試験用試験片形状 (mm)
5 4
5.2.2.2. 実験結果
図5-6にベイナイト鋼とパーライト鋼、それぞれ2強度水準(引張強さ: 850MPa、1300~1400MPa)における転動疲労損傷発生時間を示す。写真 5-5は引張強さ850MPaのベイナイト鋼とパーライト鋼に対し、200hの転動疲労試験を行った後の試験片外観写真である。パーライト鋼の試験片表面には転動疲労損傷が明瞭に観察されるのに対し、ベイナイト鋼試験片は滑らかな接触表面を呈し、著しく優れた耐損傷性を示す。
引張強さ850MPaのベイナイト鋼とパーライト鋼の転動疲労試験後の断面ミクロ組織観察結果を写真5-6に示す。パーライト鋼においてはき裂が内部に向け、深さ約150μmまで進展しているのに対し、ベイナイト鋼ではき裂はわずかに深さ10μm足らずまでしか進展していない。
またパーライト鋼では引張強さを850MPaから1300MPaに高強度化することにより、損傷発生時間が200hから300hに増加したのに対し、ベイナイト鋼の場合はパーライト鋼の場合と異なり、1400MPaに高強度化することにより損傷発生時間は逆に大幅に短くなった。(図5-6)
一方、引張強さ850MPaのベイナイト鋼とパーライト鋼に白色層を付与した試験片を用いて転動疲労試験を行った結果、パーライト鋼では1.5時間で明瞭な転動疲労損傷の発生が認められたのに対し、ベイナイト鋼では、3.5時間後にわずかな転動疲労損傷が認められた程度であった。
写真5-7は、転動疲労損傷が発生した箇所の断面のミクロ組織である。パーライト鋼では、白色層と母材との界面などにクラックが発生し、白色層が脱落しているのに対し、ベイナイト鋼ではわずかな割れが認められるのみである。このように、白色層が転動疲労損傷の起点となる可能性が明瞭に示された。白色層が形成しにくく、かつその硬さが低いベイナイト鋼は、白色層起因の転動疲労損傷を抑えるという観点からも有利であることがわかる。
5 5
図 5-6 転動疲労損傷発生時間におよぼす組織、強度の影響
写真 5-5 転動疲労試験後の外観((a)ベイナイト鋼(500hr), (b)パーライト鋼(200hr))
5 6
写真 5-6 転動疲労試験後の断面ミクロ組織
((a)ベイナイト鋼(500hr), (b)パーライト鋼(200hr))
写真 5-7 白色層を付与した転動疲労試験後の外観
((a)ベイナイト鋼:80h、(b)パーライト鋼:40h)
5 7
5.3. 考察
フレーキング、シェリングと言われている損傷は、いずれもレール頭頂面と車輪接触面の転がり接触によって生じる転動疲労損傷である。従って、基本的には疲労強度を上昇させることにより、耐転動疲労損傷性を向上させられると考えられる。これは特にフレーキングの評価試験結果で顕著に示されていると考えられる。
一方、旅客鉄道に発生するシェリング型転動疲労損傷に関しては、単純な疲労強度の上昇では説明できない結果が得られている。シェリングは、転動疲労によるき裂の発生・進展と摩耗が同時に進行している現象であると考えられる。そこで、転動疲労損傷の発生におよぼす疲労特性、摩耗の影響について検討する。
図5-7に、本研究における転動疲労損傷発生寿命と一軸引張型の疲労強度との相関を示す。パーライト鋼の場合には、疲労強度の上昇に伴い、損傷発生寿命が長くなる。また、引張強さ1400MPaのベイナイト鋼の損傷発生寿命は、パーライト鋼の疲労強度と損傷発生寿命の関係の延長上に位置している。これに対し、引張強さ850MPaのベイナイト鋼は他の鋼と比較して、著しく損傷発生寿命が長い。
表2-3に、転動疲労試験100h当たりの試験片の摩耗量を半径変化量で評価した結果を示す。引張強さ850MPaのベイナイト鋼は、他の鋼に比べて約2倍の摩耗速度を示している。また、ベイナイト鋼は、引張強さを1400MPaに上昇させると摩耗速度が約1/3に低減するのに対し、パーライト鋼の場合は、強度レベルに伴う摩耗速度の変化はそれほど大きくない。
引張強さ850MPaのパーライト鋼の転動疲労試験後(試験時間:200h)、サンプル表面近傍には、深さ約150μmに達するき裂が観察されたが(写真5-6)、同時にこのサンプルの表層は340μm程度、摩耗していた(表2-3)。き裂の成長に対し、同時に摩耗が生じる場合と生じない場合を比較すると、摩耗が生じる場合の方が見かけのき裂進展速度が低くなる。したがって、そのき裂長さに対応するき裂進展速度の方が、摩耗速度よりも大きければ、
5 8
摩耗をしながらき裂は成長するが、逆に摩耗速度の方がき裂進展速度よりも大きければ、き裂は摩耗により徐々に短くなるものと考えられる。引張強さ850MPaのベイナイト鋼のき裂進展特性が、同等の強度水準のパーライト鋼とほぼ同じであると仮定すると5)、例えベイナイト鋼中にパーライト鋼と同等の微小き裂が存在したとしても、摩耗速度が2~3倍大きいために、見かけのき裂進展速度は小さくなる。引張強さが850MPaのパーライト鋼サンプルにおける200h試験後の摩耗深さ(340μm)と観察されたき裂深さ(150μm)の和(490μm)よりも、引張強さ850MPaのベイナイト鋼における200h後の摩耗深さ(640μm)(表 2-3)の方が大きいことからも推測されるように、引張強さ850MPaのベイナイト鋼の摩耗速度は、微小き裂の進展速度と同等以上であって、き裂が発生したとしても摩耗によって除去された結果、著しく優れた転動疲労損傷発生寿命に繋がったものと考えられる。
転動疲労におけるき裂の発生、進展挙動は、必ずしも一軸引張における疲労試験におけるき裂の発生、進展挙動とは一致しない。しかしながら、図5-6に示したように、転動疲労試験における摩耗量がほぼ同じレベルであれば、損傷発生寿命と一軸引張型の疲労強度との間には正の相関が認められた。両者の相関に関しては、さらなるデータの蓄積、検証が必要である。
5 9
図 5-7 転動疲労損傷発生寿命と疲労強度の関係
表2-3 ベイナイト鋼、パーライト鋼の引張強さと摩耗速度
Microstructure
Bainite
Pearlite
Tensile strength
850MPa
1400MPa
850MPa
1300MPa
Wear rate
0.32mm/100h
0.12mm/100h
0.17mm/100h
0.11mm/100h
6 0
5.4. 結論
本章では、耐転動疲労損傷特性の向上に関し、高軸重鉄道の曲線区間で発生するフレーキングと呼ばれる転動疲労損傷、旅客鉄道の直線区間で顕著なシェリングといわれる転動疲労損傷に着目し、ベイナイト鋼とパーライト鋼の比較、接触条件および潤滑条件がシェリング、フレーキングにおよぼす影響について検討を行った。さらに車輪の空転(スリップ)により発生するといわれている白色層(硬化相)が存在した場合の転動疲労損傷特性を調べた結果についても示した。
本章で得られた成果として、引張強さ1400MPa級の高強度ベイナイト鋼は、高軸重鉄道のフレーキングを再現する小型試験片による再現評価試験、実際の高軸重鉄道においてフレーキングの発生を大きく左右するアタック角の影響を加味できるレール/車輪接触疲労評価試験機を用いた再現試験のいずれにおいても、従来の熱処理型パーライトレール鋼(引張強さ1300MPa級)と比較して、2倍の耐損傷性を示すことが確認された。
また、旅客鉄道で発生するシェリング型転動疲労損傷再現試験の結果、引張強さレベル800~850MPaにおいて、パーライト鋼の場合は200hで明瞭なシェリングが発生したのに対し、ベイナイト鋼の場合は500h後でも滑らかな表面を呈し、著しく優れた耐損傷性を示した。またパーライト鋼では引張強さを850MPaから1300MPaに上昇させることにより、シェリング発生時間が長時間側にシフトしたのに対し、ベイナイト鋼の場合は高強度化により逆に短くなった。シェリング発生寿命には転動疲労特性と同時に摩耗特性も大きく関与する。850MPaのベイナイト鋼が著しく優れたシェリング発生寿命を示したのは、摩耗により接触面の損傷層が徐々に除去されていったためであると考えられる。さらに、白色層を付与した場合においても良好な耐転動疲労損傷性を呈した。
以上の結果、800MPa級および1400MPa級のベイナイト鋼は、各々旅客鉄道のシェリング型転動疲労損傷、高軸重鉄道のフレーキング型転動疲労損傷に対し、損傷発生寿命を延ばす効果が実験室的に確認された。 6 1
第5章の参考文献
1) 井上靖雄:関東学院大学工学研究科博士論文,(1993)
2) H. Yokoyama, S. Yamamoto, M. Fujikake and Y. Yoshida: 39th Mechanical Working and Steel Processing Conference Proceedings, Volume XXXV(1998), 1023
3) H. Yokoyama, S. Mitao, S. Yamamoto and M. Fujikake: Wear, 253(2002), 60
4) 横山泰康、三田尾眞司、酒井潤一、山本定弘:鉄と鋼,86(2000),417
5) 杉野和男,桝本弘毅,西田新一,浦島親行,影山英明,服部正善:製鉄研究,303(1980), 23
6

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