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区分 記号 化学成分(%) 熱処理(℃) 機械的性質の代表値 材料特性 用 途
C Si Mn P S Cu Ni Cr Mo W V その他 降伏点
または耐力

(N/mm2)
引張強さ
(N/mm2)
伸び
(%)
絞り
(%)
硬さ
(HB) (HRC)
一般構造用 圧延鋼
(JIS G3101)
SS400 - - - 0.050以下 0.050以下 - - - - - - - - 215以上 400~510 21以上 - - - 一般にSS材と呼ばれ、リムド鋼を圧延して鋼板、型鋼、棒鋼などとして用いる。
特に炭素量を規定せず、引張強さによって種別される。SS330,SS400,SS490SS540
鋼板、鋼帯、平鋼、棒鋼、型鋼
機械構造用 炭素鋼
(JIS G4051)
S25C 0.22~0.28 0.15~0.35 0.30~0.60 0.030以下 0.035以下 0.30以下 0.20以下 0.20以下 - - - - 焼鈍 - - - - 121~156 - 「Carbon Steel」鉄Feに、炭素Cだけを0.02~2.0%含む鋼を炭素鋼という。
機械構造用炭素鋼SC材として、JISでは炭素量0.05~0.65%の範囲で細かく区分され、S10C~S58Cまで23鋼種の規定が設けられている。
一 般には、炭素量0.02~0.2%の鋼を低炭素鋼、炭素量0.30~0.50の鋼を中炭素鋼、0.05~2.0%の鋼を高炭素鋼と呼んでいる。低炭素鋼 は切削性、冷間加工性、溶接性が良好である。中炭素鋼は冷間加工性、溶接性、はやや劣るが、焼入れ/焼戻しを行うことで強度と靭性を兼備した強靭性が得ら れる。
高炭素鋼は焼入れ硬化性が更に大きくなり、工具類に使用される。特に炭素量1%以上の鋼は炭素工具鋼SK材として別に規定されている。
鋼中の炭素量による特性の変化を利用して用途目的に応じて幅広く適用する鋼種である。
冷間ヘッダー、ボルト、ピン類、溶接を必要とする部品
S30C 0.27~0.33 0.15~0.35 0.60~0.90 0.030以下 0.035以下 0.30以下 0.20以下 0.20以下 - - - - 焼入れ/焼戻し 335以上 540以上 23以上 57以上 152~212 - シャフト、小歯車など高周波焼入れ部品、電動機軸、車軸など
焼きならし部品、中程度の強度の冷間加工部品
S35C 0.32~0.38 0.15~0.35 0.60~0.90 0.030以下 0.035以下 0.30以下 0.20以下 0.20以下 - - - - 焼ならし
焼鈍

焼入れ/焼戻し
305以上
-

390以上
510以上
-

570以上
23以上
-

22以上
-
-

55以上
149~207
126~163
167~235
-
-

-
S45C 0.42~0.48 0.15~0.35 0.60~0.90 0.030以下 0.035以下 0.30以下 0.20以下 0.20以下 - - - - 焼ならし
焼鈍
焼入れ/焼戻し
345以上
-

490以上
570以上
-

690以上
20以上
-

17以上
-
-

45以上
167~229
137~170

201~269
-
-
-
一般小物部品でずぶ焼き入れを行う部品、クランク軸、クラッチ部品、チェーン部品、傘骨、座金
S50C 0.47~0.53 0.15~0.35 0.60~0.90 0.030以下 0.035以下 0.30以下 0.20以下 0.20以下 - - - - 焼ならし
焼鈍
焼入れ/焼戻し
365以上
-

540以上
610以上
-

740以上
18以上
-

15以上
-
-

40以上
179~235
143~187

212~277
-
-
-
S55C 0.52~0.58 0.15~0.35 0.60~0.90 0.030以下 0.035以下 0.30以下 0.20以下 0.20以下 - - - - 焼ならし
焼鈍
焼入れ/焼戻し
390以上
-

590以上
650以上
-

780以上
15以上
-

14以上
-
-

35以上
183~255
149~192

229~285
-
-
-
ずぶ焼き入れで高強度を要する部品、トラック車軸、ばね、安全靴、缶切り、トムソン刃、傘
炭素工具鋼
(JIS G4401)
SK3 1.00~1.10 0.10~0.35 0.10~0.50 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.25以下 0.30以下 - - - - 焼入れ/焼戻し - 850以上 - - - 61以上 「Carbon Tool Steel」炭素Cを0.60~1.50%の範囲で含有する高炭素鋼で、不純物以外の合金元素は他に添加しない。工具需要の約60%を占める代表鋼種である。弱点は熱による硬化軟化である。JISではSK1~SK7の7種類ある。 ハクソー、刃物ばね、治工具、プレス型
SK4 0.90~1.00 0.10~0.35 0.10~0.50 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.25以下 0.30以下 - - - - 焼入れ/焼戻し - 770以上 - - - 61以上 ペン先、ぜんまい、ゲージ、ばね、刃物、メリヤス針、斧、プレス型
SK5 0.80~0.90 0.10~0.35 0.10~0.50 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.25以下 0.30以下 - - - - 焼入れ/焼戻し - - - - - 59以上 ぜんまい、ゲージ、ばね、刃物、メリヤス針、木工用および製材用帯鋸、丸鋸、事務機部品、クラッチ
高速度工具鋼
(ハイス)
(JIS 4403)
SKH2 0.73~0.83 0.45以下 0.40以下 0.030以下 0.030以下 - -
- 17.20~18.70 1.00~1.20 - 焼入れ/焼戻し - - - - - 63以上 「High Speed Tool Steel」高炭素鋼にW,Cr,V,Co,Moなどの合金元素を多量に複合添加した高合金工具鋼である。高温使用で軟化が起こらず高速切削可能なため高 速度鋼と名付けられ、英語読みから「ハイス」とも呼ばれる。大別してW系、SKH2、3、4、10Mo系SKH51~59に分類される。 一般切削用、その他各種工具
SKH10 1.45~1.60 0.45以下 0.40以下 0.030以下 0.030以下 - - 3.80~4.50 - 11.50~13.50 4.20~5.20 Co4.20~5.20 焼入れ/焼戻し - - - - - 64以上 高難削材切削用、その他各種工具
SKH51 0.80~0.88 0.45以下 0.40以下 0.030以下 0.030以下 - - 3.80~4.50 4.50~5.50 5.90~6.70 1.70~2.10 - 焼入れ/焼戻し - - - - - 63以上 靭性を必要とする一般切削用、その他各種工具
SKH57 1.20~1.35 0.45以下 0.40以下 0.030以下 0.030以下 - - 3.80~4.50 3.29~3.90 9.00~10.00 3.00~3.50 Co9.00~10.50 焼入れ/焼戻し - - - - - 65以上 比較的靭性を必要とする高速重切削用、その他各種工具
合金工具鋼
(JIS G4404)
SKS3 0.90~1.00 0.35以下 0.90~1.20 0.030以下 0.030以下 - - 0.50~1.00 - 0.50~1.00 - - 焼入れ/焼戻し - - - - - 66以上 「Alloy Tool Steel」炭素工具鋼にCr,Mo,W,V,Ni,Si,Mnなど1種または2種以上添加した合金工具鋼である。炭素工具鋼に次いで工具需要の約30% を占める。添加合金元素の効能により、鋼種それぞれに、耐摩耗性、耐変形性、耐衝撃性、耐熱性の用途向け改善が施され用途別に以下の4分類分けられる。
切削工具用:SKS2、7、8、11、21、51
耐衝撃工具用:SKS4、41~44
冷間金型用:SKS3、31、93~95、SKD4、11、12

熱間金型用:SKD4~8、61~62、SKT3、4
冷間金型用:ゲージ、シャー刃、プレス型、ネジ切ダイス
SKS31 0.95~1.05 0.35以下 0.90~1.20 0.030以下 0.030以下 - - 0.80~1.20 - 1.00~1.50 - - 焼入れ/焼戻し - - - - - 61以上
SKS93 1.00~1.10 0.50以下 0.80~1.10 0.030以下 0.030以下 - - 0.20~0.60 - - - - 焼入れ/焼戻し - - - - - 63以上
SKD1 1.90~2.20 0.10~0.60 0.20~0.60 0.030以下 0.030以下 - - 11.00~13.00 - - 0.30以下可 - 焼入れ/焼戻し - - - - - 62以上 冷間金型用:線引きダイス、プレス型、粉末成形型
SKD11 1.40~1.60 0.40以下 0.60以下 0.030以下 0.030以下 - - 11.00~13.00 0.80~1.20 - 0.20~0.50 - 焼入れ/焼戻し - - - - - 58以上 冷間金型用:ゲージ、金属刃物、プレス型、ネジ転造ダイス、フォーミングロール
SKD12 0.95~1.05 0.10~0.40 0.40~0.80 0.030以下 0.030以下 - - 4.80~5.50 0.90~1.20 - 0.15~0.35 - 焼入れ/焼戻し - - - - - 60以上
SKD61 0.32~0.42 0.80~1.20 0.50以下 0.030以下 0.020以下 - - 4.80~5.50 1.00~1.50 - 0.80~1.15 - 焼入れ/焼戻し - - - - - 50以上 熱間金型用:ダイキャスト型、プラスチック型、プレス型、押出工具
SKT4 0.50~0.60 0.10~0.40 0.60~0.90 0.030以下 0.020以下 - 1.50~1.80 0.80~1.20 0.35~0.55 - 0.05~0.15 - 焼入れ/焼戻し - - - - - 52以上 熱間金型用:鍛造型、プレス型、押出工具
ニッケル クロム鋼
(JIS G4102)
SNC236 0.32~0.40 0.15~0.35 0.50~0.80 0.030以下 0.030以下 - 1.00~1.50 0.50~0.90 - - - - 焼入れ/焼戻し 590以上 740以上 22以上 50以上 217~227 - 強靭鋼:SNC236、631、836肌焼鋼:SNC415、815Niはフェライトの強さ、粘りを高め、Crは焼入れ性を増加させる。焼戻しもろさの傾向が強いため500℃以上の焼戻しには急冷しなければならない。 シャフト、ボルト
SNC415 0.12~0.18 0.15~0.35 0.35~0.65 0.030以下 0.030以下 - 2.00~2.50 0.20~0.50 - - - -

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