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問題01. 金属を加工する場合には、金属が持つ性質、「可融性」「塑性」「被削性」を利用して行う。
[解答] 正
[解説] 金属には、「可融性」「塑性」「被削性」の3つの特性があります。

1. 可融性・・・金属をある温度以上に加熱、溶融して液体とし、鋳造や溶接等の加工を可能とする性質の事をいいます。
2. 塑性・・・金属に打撃や圧縮等の外力を加え、延ばしたり、曲げたりして、色々な形に成形出来る性質の事をいいます。
3. 被削性・・・バイトや砥石等の刃物を用いて切削出来る性質の事をいいます。

問題02. 切り屑を出さない加工方法には、「切削」「研削」「研磨」「手仕上げ」等がある。
[解答] 誤
[解説] 切り屑を出さない加工方法には、「鋳造」「塑性」「溶接」等があります。

1. 鋳造・・・砂型鋳造、金型鋳造、シェル型鋳造等。
2. 塑性・・・鍛造、圧延、引抜き、押し出し、板金プレス、製缶、転造等。
3. 溶接・・・ガス溶接、ア-ク溶接、抵抗溶接、レーザー溶接等。

問題03. 切り屑を出す加工方法には、「鋳造」「塑性」「溶接」等がある。
[解答] 誤
[解説] 切り屑を出す加工方法には、「切削」「研削」「研磨」「手仕上げ」等があります。

1. 切削・・・旋削、穴明け、中ぐり、フライス削り、形削り、平削り、ブロ-チ削、歯切り、切断等。
2. 研削・・・円筒研削、内面研削、平面研削、工具研削等。
3. 研磨・・・ラップ、バレル研磨、電解研磨、超仕上げ、バフ仕上げ等。
4. 手仕上げ・・・やすり仕上げ、はつり仕上げ、きさげ等。

問題04. 汎用機とは、最も一般的に用いられている機械の事をいい、加工物の大きさや材質等の広範囲な条件に対応した加工が出来る。
[解答] 正
[解説] 加工物の大きさや材質等を広範囲に加工出来る工作機械の事を汎用機といいます。
問題05. 単能機とは、量産を目的とした機械の事をいい、1工程のみの加工を行う様にした機械である。
[解答] 正
[解 説] 部品加工の1工程だけを行う様にし、量産を目的とした工作機機を単能機といいます。従って、単能機の欠点は、1工程のみの加工しか出来ない事です。問題 06. 専用機とは、1つの部品を加工ステ-ションに於いて、数~数10 個所の加工を行う様にした機械である。
[解答] 正
[解説] ボルトやナット、自動車部品のシリンダケ-ス等の様に、数~数10箇所の加工を行う部品を加工可能にした工作機械を、専用機といいます。又,数箇所の加工 ステ-ションを設け、素材を搬入して、各ステ-ションへ次から次へと移送しながら、加工を施し、搬出すると部品として完成する機械や加工だけでなく、計測 も自動で行いながら、加工して行く、トランスファ-マシン等も専用機といわれています。
問題07. 工具(ドリル等)を取り付けた主軸を回転させ、ハンドルによって、加工部品を載せたテ-ブルを上下させ、切込み運動を与えて、加工する機械をボ-ル盤という。
[解答] 誤
[解 説] ボ-ル盤は、工具(ドリル等)を取り付けた主軸を回転させ、ハンドルによって、主軸を上下させ、切り込み運動を与え加工する工作機械で、一般に、直径 13mm 以下のドリルを用い、主軸の送りは、目分量を手動で行い、主軸の回転数は、2~3 段階の段車のベルトを掛け替えて変える事が出来るものを「卓上ボ-ル盤」といいます。又、コラム、主軸、ベ-ス、及び、テ-ブルの主要部分からなり、ワ- クをテ-ブルに固定し、主軸の送りは、自動送り装置によって行い、主軸の回転数は無段階に変える事が出来るものを「直立ボ-ル盤」、ア-ム(腕)が昇降、 旋回し、ア-ムの上を主軸が水平に移動する様になっており、大形のワ-クを加工する様にしているものを「ラジアルボ-ル盤」といいます。ラジアルボ-ル盤 は、作業範囲が広く、大きなワ-クを固定したまま、主軸頭を移動させたり、多数のワ-クを並べて置いて、順次加工を進めて行く事が出来ます。

問題08. 旋盤は、被削材を回転させて加工する工作機械である。
[解答] 正
[解 説] 旋盤は、最も多く用いられている工作機械で、被削材(工作物)を主軸と共に回転させ、工具(バイト)を接触させて、切削する機械です。主に外周を円筒形に 削るのを目的にした機械ですが、丸棒の切断、突っ切り、中ぐり、正面削り、曲面削り、きりもみ、おねじ切り、めねじ切り、研削等の作業も出来ます。又、旋 盤は、構造や用途によって使い分けられており、卓上旋盤、タレット旋盤、自動旋盤、車軸旋盤、ねじ切り旋盤、特殊旋盤等があります。

問題09. 二番取り旋盤とは、ねじ、タップやフライス等の二番(逃げ)取りに用いられる、特殊旋盤の事をいう。
[解答] 正
[解 説] 切削作業、或いは、穴明け作業を行う場合に用いる工具には、切削した面をこすらない様に、工具先端に逃げ面が付けてあります。この逃げの角度を先端逃げ、 又は、2番といいます。2番は、被削材によって対応させ、一般に、硬い被削材には小さく、軟らかい材料には大きくしてあります。2番は、大きい方が切れ味 が良いのですが、切れ刃が弱くなるのが欠点です。

工具(ドリル、タップ、バイト、フライス等)のこの様な2番取りに用いられる特殊旋盤の事を2番取り旋盤といいます。
問題10. フライス盤は、工具(フライス)を回転させて、被削材を加工する工作機械である。
[解答] 正
[解説] 主軸に取り付けた工具(フライス)を回転させ、被削材を載せたテ-ブルを前後、左右、上下に移動させ加工する工作機械で、横型フライス盤と立形フライス盤があります。又、工具を回転させて加工する機械には、ボ-ル盤、中ぐり盤、研削盤、歯切り盤等があります。



フライス盤作業の種類問題11. 形削盤は、工具(バイト)を取り付けた刃物台が、クロスレ-ル上を左右上下に移動し、切込み運動を与え、被削材を載せたテ-ブルを前後に移動させて、加工する工作機械である。
[解答] 誤
[解 説] 形削り盤とは、前後に直線移動するラムに、工具(バイト)を取り付ける刃物台が保持されており、この刃物台を下降させる事によって、工具に切り込み運動を 与え被削材を載せたテ-ブルを左右に移動させ、平面や側面を加工する工作機械の事をいいます。又、工具(バイト)を取り付けた刃物台が、クロスレ-ル上を 左右上下に移動し、切込み運動を与え、被削材を載せたテ-ブルを前後に移動させて、加工する工作機械は平削盤といいます。
問題12. 円筒研削盤は、被削材を載せたテ-ブルを移動し、工具(砥石)を取り付けた砥石軸を回転させ、切込み運動を与えて、加工する工作機械である。
[解答] 誤
[解 説] 研削盤は、砥石を回転させて加工物の表面を削り取り、その面を平滑にし精密仕上げを行う工作機械で、旋削、フライス削り、平面削り、焼入れ、焼き戻しを施 した加工物、切削加工の難しい、或いは、切削加工の出来ない材質(石、コンクリ-ト、ガラス、その他の非金属類等)の加工物を砥石を使用して精密な寸法、 或いは、平滑な面に仕上げるのに用います。
円筒研削盤は、工具(砥石)を取り付けた砥石軸を回転させ、研削運動と切り込み運動を与え、主軸と心押 し台に支えられた円筒形の被削材を回転させながら移動させ、研削を行う工作機械で、並形と万能形があり、並形は、円筒研削のみしか研削出来ませんが、砥石 台、及び、主軸台が回転する万能形では、テ-パ軸や内面研削も出来ます。又、円筒研削盤には、比較的小さい部品の加工に用いるテ-ブル移動式のもの、圧延 ロ-ル等の大形部品を加工する砥石車が切り込み、軸方向送りを行う砥石台移動式のもの、比較的短い段付け部品を総型砥石等で、切り込み送りにより研削する フランジカット形があります。
被削材を載せたテ-ブルを移動し、工具(砥石)を取り付けた砥石軸を回転させ、切込み運動を与えて、加工する工作機 械は、平面研削盤です。平面研削盤には、横軸角テ-ブル形式のものと、立軸丸テ-ブル形式のものがあり、横軸角テ-ブル形式のものは、ワ-クの平面を研削 する機械で、テ-ブルが左右に往復運動し、テ-ブル、又は、砥石が前後に移動して研削します。フライス盤等の加工に比べ、切り込み量は少ないのですが、表 面粗さや寸法精度の良い仕上げ面が得られ、角形マグネットチャックを用いる事によって、ワ-クの取り付け、取り外しが効率よく行えます。機種によっては、 大形部品の研削が出来る旋盤のベットの様な門形タイプのもあります。立軸丸テ-ブル形式のものは、垂直な砥石軸に取り付けられたカップ状の砥石の底面で、 円形テ-ブル上に取り付けた被削物(ワ-ク)を、円形テ-ブルを回転しながら研削します。連続運転のため横軸角テ-ブル形式のものに比べ、高能率であるの で、粗研削に適しています。研削盤にはこの他に、内面研削盤、心なし研削盤、工具研削盤、ドリル研削盤、ねじ研削盤、歯車研削盤、専用的な機種の、クラン クシャフト研削盤、ロ-ル研削盤、カム研削盤、両頭研削盤等があります。




問題13. 穴のキ-溝等を、ラムの上下運動によって、加工する機械を立削り盤という。
[解答] 正
[解説] 立削り盤は、スロッティングマシンともいわれ、形削り盤を立て形にした機械で、機能、構造共に良く似ています。加工方法は、刃物台を取り付けているラムの上下運動によって、工具(バイト)が穴のキ-溝等を上から下へ削ります。
問題14. 旋盤では、テ-パ削り、曲面削り、めねじ切り、穴明け加工は出来ない。
[解答] 誤
[解説] 旋盤作業の種類には、次に示す様なものがあります。

これで判る様にテ-パ削り、曲面削り、めねじ切り、穴明け加工等ができます。
問題15. ボ-ル盤では、ねじ立て加工やリ-マ加工等の作業が出来ない。
[解答] 誤
[解説] ドリル、タップ、リ-マ等の工具をボ-ル盤の主軸に取り付けて、穴明け、ねじ立て、リ-マ加工等を行います。問題21. 切削加工を行う場合に、切削剤を使用する主たる目的は、被削材と工具に潤滑効果を与えることである。
[解答] 正
[解説] 切削剤は、被削材と工具に潤滑効果を与え、切削を助けるために用いるばかりでなく、被削材や工具の冷却効果を与える目的もあります。
問題22. 研削加工に用いられる砥石の結合剤は、砥石を成形させる役目と気孔の大小を決める役目がある。
[解答] 誤
[解 説] 結合剤には、砥粒を適当な強さに結合し、成形する役目と、砥石の切れ味を保持する役目があります。又、気孔は、研削屑を取除き、研削で発生する熱を少なく する役割があり、気孔の大きさは、砥石の全容積中に占める砥粒の割合によって決まります。密度の大きいものは、砥粒が多く気孔が小さく、密度の小さいもの は、砥粒が少なく気孔が大きくなります。
問題23. 研削加工に用いられる砥石の結合度とは、砥粒を固めている結合剤の強弱の度合(軟らかい、硬い)によって決まる、砥石の強さの事をいう。
[解答] 正
[解 説] 一般に、硬い砥石とか、軟らかい砥石とか、いわれているのは、結合度の事で、極軟質(A~G)、軟質(H~K)、中質(L~O)、硬質(R~S),極硬質 (T~Z)に分けられ、アルファベット記号で分類されています。強い(硬い)砥石は、目詰まりが発生して切れ味が鈍くなり、弱い(軟らかい)砥石は、目こ ぼれや損耗が早く経済性が劣ります。
問題24. NC機械は、高能率で省力効果もあり、機構が簡単なため、維持コストが安価である。
[解答] 誤
[解説] NC機械の長所には
(1)高能率
   ① 一人で複数台の使用が可能
   ② けがき作業が不要
   ③ 治具や取付け具の簡略化が可能
   ④ 常時、最適条件で作業が可能
   ⑤ 工程管理が容易で工数の削減が図れる
   ⑥ 品質の安定が図れる
(2)省力効果
   ① 熟練度不要
   ② 操作ミスや疲労による能率低下がない
   ③ 品質が安定しているので検査工数の削減、又は、省略が可能となる
(3)その他
   ① 従来の汎用機では困難な複雑な加工もできる
   ② テープを交換すれば容易にワークの切換えができる
等があり、欠点には、
   ① プログラムが必要
   ② 機械が高価
   ③ 機構が複雑なため維持コストがかさむ
等があります。
問題25. 電気加工法とは、切削工具を用いる加工方法に代って、工具に電極を用い、被削材との間に電流を通じ、発生する電気エネルギ-にて、被削材を所要の形状に成形する加工方法をいう。
[解答] 正
[解 説] 電気加工法には、放電現象を利用して、電極形状に倣って、ワ-ク(被削材)の表面を微量づつ取去り、所要の形状に成形する放電加工、めっきとは反対に、電 気分解によって、ワ-クの表面を除去する電解加工、ワ-クを正極とし、電極(一般には鉛)を負極として、電解液中につるし、表面を電解して、光沢を持つ平 滑な面を得る電解研磨、電解研磨で発生するワ-ク表面を機械的な研削作用と併用して、除去する複合加工法等があります。問題01. 工作機械を工具と被削材の運動方式で、分類する方法があるが、誤っているものはどれか。

イ. 切削運動
ロ. 送り運動
ハ. 切込み運動
ニ. 回転運動
[解答] ニ
[解説] 工作機械は、被削材と切削工具(バイト、ドリル等)との間に、次に示す様な運動をさせ加工します。

1. 切削運動
加工するための工具の刃先が、移動する運動をいい、工具、又は、被削材が回転するタイプと直線運動するタイプがあります。
2. 送り運動
これから切削しようとする被削材の位置に工具の刃先を、次々に移動させる運動で、連続運動と間欠運動があり、機械により両方の運動をするタイプがあります。
3. 切込み運動
被削材を必要寸法にするため、機械に付属する目盛りを用いて、工具の刃先、又は、機械を動かす運動です。

従って、ニ.の回転運動は、切削運動の被削材や切削工具の動きの事をいっていますので、工作機械を分類する工具と被削材の運動方式には、当てはまりません。これら三つの方法(工具と被削材の運動方式)よって、工作機械を分類すると、次表の様になります。
問題02. 次に示す、各種旋盤の特徴について、誤っているものはどれか。

イ. 普通旋盤は、ワークの内外面の切削、ねじ切り、端面削り等の加工を主にバイトを用いて行い、一般に、中、小物部品の製作に用いられている。
ロ. 正面旋盤は、普通旋盤のベット滑り面を短くし、往復台を頑丈にして、重切削加工を可能にした工作機械で、主に直径に比べ、長さが短いワ-クの正面削りに用いられている。
ハ. タレット旋盤は、普通旋盤に自動工具交換装置を設け、数種類の加工工程を自動運転にて加工する工作機械で、大物部品の多量生産に用いられている。
ニ. 立旋盤は、普通旋盤を立てた形状をしており、段取りが容易になる様にした工作機械で、大径で、長さの短いワ-クの加工に用いられている。
[解答] ハ
[解説] タレット旋盤は、タレット形の刃物台に、加工順に刃物を取付けて、加工する機械で、一般に、小物同一部品の多量生産に用いられています。
問題03. 次の記述中の(  )内に入る語句の組合せとして、適切なものはどれか。

加工をするために、工具の刃先が移動する運動を( ① )運動といい、工具が( ② )運動するタイプの工作機械には、( ③ )がある。


 ①  ②   ③
イ. 切削 回転 歯切り盤
ロ. 突込み 直線 旋盤
ハ. 送り 間欠 平面研削盤
ニ. 切削 連続 形削り盤
[解答] イ
[解 説] 加工をするために、工具の刃先が移動する運動を切削運動といいます。切削運動には、回転運動、直線運動があり、被削材、或いは、工具を回転運動させて加工 するる機械と被削材、或いは、工具を直線運動させて、加工する機械があります。工具が回転運動して加工するタイプの工作機械には、歯切り盤の他に、フライ ス盤、中ぐり盤、ボ-ル盤、研削盤等があります。又、被削材を回転させて加工するタイプの工作機械には、旋盤等があります。
問題04. 次の記述中の(  )内に入る語句の組合せとして、適切なものはどれか。

これから切削しようとする被削材の位置に工具の刃先を次々に移動させる運動を( ① )運動といい、被削材を( ② )運動させて加工するタイプの工作機械の1つに、( ③ )がある。


 ①  ②   ③
イ. 送り 連続 旋盤
ロ. 切削 間欠 フライス盤
ハ. 突込み 連続 平削り盤
ニ. 送り 間欠 形削リ盤
[解答] ニ
[解 説] これから切削しようとする被削材の位置に、工具の刃先を次々に移動させる運動を送り運動といい、送り運動には、連続運動と間欠運動、これら二つを組合わせ た連続間欠運動があります。被削材を連続送り運動させて、加工するタイプの工作機械には、フライス盤、中ぐり盤、円筒研削盤、歯切り盤等があり、工具を連 続送り運動させて、加工するタイプの工作機械には、旋盤、ボ-ル盤、中ぐり盤、内面研削盤、金切り帯鋸盤等があります。被削材を間欠送り運動させて、加工 するタイプの工作機械には、研削盤、立削り盤、歯車形削り盤等があり、工具を間欠送り運動させて、加工するタイプの工作機械には、平削り盤等があります。 被削材を連続・間欠送り運動させて、加工するタイプの工作機械には、フライス盤、中ぐり盤等があります。
問題05. 次の記述中の(  )内に入る語句の組合せとして、適切なものはどれか。

被削材を必要寸法にするため、機械に設けてある目盛りを用いて、工具の刃先、或いは、被削材を動かす運動を( ① )運動といい、( ② )に切込み運動を与えて、加工するタイプの工作機械に、( ③ )がある。


 ①  ②   ③
イ. 送り 工具 中ぐり盤
ロ. 切込み 被削材 フライス盤
ハ. 送り 被削材 旋盤
ニ. 切込み 工具 フライス盤
[解答] ロ
[解 説] 被削材を必要寸法にするため、機械に設けてある目盛りを用い、工具の刃先、或いは、被削材を動かす運動を切り込み運動といいます。被削材に切り込み運動を 与えて、加工するタイプの工作機械には、フライス盤、中ぐり盤等があり、工具に切り込み運動を与えて、加工するタイプの工作機械には、中ぐり盤、形削り 盤、平削り盤、研削盤等があます。問題06. 次に示す、ボ-ル盤の用途、及び、特徴に関する記述の内、誤っているものはどれか。

イ. 直立ボ-ル盤や卓上ボ-ル盤は、最も一般的な機械で、中、小物部品の穴明け、ねじ立て、リ-マ加工に用いられる。
ロ. 多軸ボ-ル盤は、駆動機構に、遊星歯車や自在継手を用い、数本~数10本のスピンドルを同時に回転させ、多数の穴を能率良く加工する事が出来る機械です。
ハ. タレットボ-ル盤は、中、小物部品の量産用に、直立ボ-ル盤を数台並べ、テ-ブルを共用とした機械で、工程毎の工具交換の必要がなく、能率的な加工が出来る。
ニ. ラジアルボ-ル盤は、コラムに支えられたア-ムが上下、左右に、運動し、主軸頭はア-ム上を水平に移動する機械で、大形部品の穴明け、ねじ切り、中ぐり等の加工に用いられる。
[解答] ハ
[解 説] タレットボ-ル盤は、主軸に5~8 個の工具が交換可能に、搭載されたタレットが設けてあり、工程順にタレットに準備されたドリルやタップ等で、主に、中小部品の加工に用いられている工作機 械です。又、中、小物部品の量産用に、直立ボ-ル盤を数台並べ、テ-ブルを共用とした機械で、工程毎の工具交換の必要がなく、能率的な加工が出来る工作機 械は、多頭ボ-ル盤といいます。
問題07. 次に示す、フライス盤の用途、及び、特徴に関する記述の内、誤っているものはどれか。

イ. 汎用フライス盤には、ひざ形フライス盤と生産形フライス盤がある。
ロ. 横形フライス盤は、工具を取り付ける主軸がコラムに水平に設けてあり、小形部品の角、及び、側面削り、切断加工等に用いられている。
ハ. 固定したタイプと上下に移動するタイプがあり、平削りや溝削り等に用いられている。
ニ. 万能形フライス盤は、テ-ブルが上下せず、剛性が大きく、横形には、単頭型と復頭型があり、同一部品の大量生産に用いられている。
[解答] ニ
[解 説] 万能形フライス盤は、横形フライス盤と似た構造で、テ-ブルが旋回する等の機構が付加されているため、広範囲な加工が出来、作業範囲が広くドリルのねじれ 溝等の加工も出来ます。同一部品の大量生産を目的とし、テ-ブルが上下に移動しない様にして、剛性を大きくしたフライス盤を、ベット形フライス盤(生産フ ライス盤)といいます。又、ベット形横形フライス盤には、単頭型と復頭型にしたフライス盤があります。
問題08. 次の記述中の(  )内に入る語句の組合せとして、適切なものはどれか。

旋 盤の( ① )は、「主軸台」「往復台」及び「心押し台」を支えているもので、( ② )の中央部には、旋盤の最も重要な部分である主軸を支持し、主軸と 対向して、ベットに移動可能にした( ③ )を設け、そのセンタを工作物のセンタに入れ、主軸台と共に工作物を支持して、回転運動を与える様にしている。 また、主軸台と心押し台との間には、ベット上を左右に移動する( ④ )を設け、その上面には、ベットに直角の方向に移動可能にした、刃物台が設けてあ る。


 ①  ②   ③   ④
イ. ベット 主軸台 心押し台 往復台
ロ. 主軸台 心押し台 往復台 ベット
ハ. 心押し台 往復台 ベット 主軸台
ニ. 往復台 ベット 主軸台 心押し台
[解答] イ
[解 説] 旋盤の( ① ベット )は、「主軸台」「往復台」及び「心押し台」を支えているもので、( ② 主軸台)の中央部には、旋盤の最も重要な部分である主軸を支持し、主軸と対向して、ベットに移動可能にした( ③ 心押し台)を設け、そのセンタを工作物のセンタに入れ、主軸台と共に工作物を支持して、回転運動を与える様にしている。又、主軸台と心押し台との間には、 ベット上を左右に移動する( ④ 往復)を設け、その上面には、ベットに直角の方向に移動可能にした、刃物台が設けてあります。
問題09. 次に示す、中ぐり盤の特徴に関する記述の内、正しいものはどれか。

イ. 横中ぐり盤は、中ぐり軸が垂直に設けてある。
ロ. 立中ぐり盤は、中ぐり軸が水平に設けてある。
ハ. 治具中ぐり盤は、治具等の高精度な穴明け加工を行う機械で、高精度の送りねじと1~10 ミクロンを読み取れる光学読み取り装置が設けてある。
ニ. シリンダ-中ぐり盤は、シリンダ-の外面を加工する機械である。
[解答] ハ
[解 説] イ,の横中ぐり盤は、中ぐり軸が水平な中ぐり盤で、ワ-クに既に明けられている穴をくり広げたり、精密穴ぐり加工や、端面削り加工等を行う機械で、テ-ブ ル形、床上形(フロアタイプ)、プレナ-形があり、フライス加工と中ぐり加工がある、大中部品に適しています。
ロ.の立中ぐり盤は、中ぐり軸が垂直に設けてある中ぐり盤で、複数軸を持った機械もあります。又、NC、及び、ATC(自動工具交換装置)を備えた機械をマシニングセンタと呼んでいます。
ニ.のシリンダ-中ぐり盤は、シリンダ-の内面を中ぐり加工する機械です。
問題10. 次に示す、切削速度の正しいものはどれか。

直径60mm の軟鋼丸棒を高速度鋼のバイトで、荒削りする時の回転数はいくらか。但し、切削速度を60m/min とする。

イ. 19.1rpm
ロ. 318rpm
ハ. 1000rpm
ニ. 3180rpm
[解答] ロ
[解説] 旋盤で加工する時のバイトが被削物を削る速度、即ち、切削速度は、被削物の表面速度で表すことが出来ます。従って、適切な切削速度を得るための主軸回転数は、次式によって、求める事が出来ます。

切削速度(V)には、種々の条件から求められた標準切削速度が設定されています。
次表に旋盤の標準切削速度を示します。

切削条件は、表より、軟鋼の丸棒を高速度鋼のバイトで、荒削りする時の旋盤の標準切削速度を求めると、20~60m/min となり、軟鋼丸棒の直径は、60mm、従って、軟鋼丸棒の回転数 n は、

即 ち、軟鋼の丸棒を高速度鋼のバイトで、荒削りする場合には、毎分 955 ~ 318回転で切削する様にします。切削して行くと、丸棒の外形は小さくなりますので、表面速度は遅くなります。従って、切削して行くに従って、回転数を上 げる様にしなければなりません。問題11. 次に示す、研削盤の特徴に関する記述の内、誤っているものはどれか。

イ. 平面研削盤には、横軸・角テ-ブル形式のものと、立軸・丸テ-ブル形式のものがある。
ロ. 円筒研削盤とは、円筒状のワ-クを精度良く研削する機械である。
ハ. 内面研削盤には、ワ-クと砥石軸が回転する方式と、砥石のみが回転するプラネタリ-方式があり、ワ-クの穴内面の研削を行う。
ニ. 心なし研削盤は、砥石台、及び、主軸台が回転するので、テ-パ研削や内面研削等も出来る。
[解答] ニ
[解説] 心なし研削盤は、センタレス研削盤ともいい、主に、小径のセンタの無いワ-ク(工作物)を砥石車との間に入れて、研削する円筒研削盤の一種です。高能率の加工が出来るので,同じ径のものを大量に研削するのに適しています。
問題12. 次に示す、平削り盤の特徴に関する記述の内、誤っているものはどれか。

イ. 機械本体等の大形部品の加工に用いる。
ロ. 機構は、テ-ブルが往復運動し、クロステ-ブル上の刃物台に取り付けられた刃物(バイト)で、ワ-クの平面や側面を加工する。
ハ. 平削り盤のコラム形状は、門形だけである。
ニ. 平削り盤の大きさは、テ-ブルの最大行程?加工し得る幅?加工し得る高さで表す。
[解答] ハ
[解 説] 平削り盤は、プレナ-とも呼ばれ、工作物を取付けた長大なテ-ブルに往復運動を与え、バイト(刃物)をこれと直角な方向に送って、切削する工作機械です。 平削盤の大きさは、テ-ブルの最大工程(テ-ブルの長さ)×加工し得る工作物の最大幅×加工し得る工作物の最大高さで表し、比較的大きい品物を平らに削る のに用います。又、コラムの形状には、門形と片持ち形があり、それぞれ、門形平削り盤、形持ち平削り盤と呼んでいます。
問題13. 広い平面を削る時に用いるフライス(切削工具)は、どれか。

イ. 側フライス(サイドカッタ-)
ロ. 正面フライス(フルバックカッタ-)
ハ. エンドミル
ニ. 角フライス(アンギュラ-カッタ-)
[解答] ロ
[解説] イ.の側フライス(サイドカッタ-)は、段削りやみぞ削り等に用います。
ハ.のエンドミルは、溝削りや穴加工等に用います。
ニ.角フライス(アンギュラ-カッタ)は、角度のある面加工等に用います。
問題14. 円筒の外周面を荒仕上げ加工する時に用いるバイトは、どれか。

イ. 剣バイト
ロ. 片刃バイト
ハ. 平バイト
ニ. 突切りバイト
[解答] イ
[解説] ロ.の片刃バイトは、刃がバイトの側面にあるので、工作物の端面を削るのに用います。又、片刃バイトには、右勝手のものと左勝手のものがあります。
ハ.の平バイトは、刃の接触部が広く平らなので、円筒外周の仕上げ用に、用いられます。
ニ.の突切りバイトは、刃先幅が狭く、バックテ-パが付けてあり、材料の切断に用います。又、溝バイトもこの仲間です。
問題15. 次の記述中の(  )内に入る語句の組合せとして、正しいものはどれか。

一般に、平削り盤に用いる荒削り用のバイトには、( ① )等が用いられ、中仕上げ、上仕上げには、( ② )が用いられている。 又、剛性の小さい振動の多い機械の場合には、( ③ )が仕上げ用として用いられている。


  ①   ②    ③
イ. 腰折れバイト ヘ-ルバイト 剣バイト
ロ. ヘ-ルバイト 剣バイト 腰折れバイト
ハ. 剣バイト 腰折れバイト ヘ-ルバイト
ニ. ヘ-ルバイト T溝バイト 剣バイト
[解答] ハ
[解 説] 平削り盤用のバイトは、荒削り用、中仕上げ用、上仕上げ用、総形バイトに分けられ、一般に、荒削りには、剣バイト等が用いられ、中仕上げや上仕上げには、 腰折れバイト等が用いられています。腰折れバイトは、旋盤形バイトに比べ、刃先が柄の下面よりも後方に設けてありますので、切削抵抗を受けても被作物に食 い込む事はありません。又、剛性の小さい振動の多い機械の場合には、バイトの柄と刃の間にスプリングアクションを設けた、ヘ-ルバイトが仕上げ用として用 いられます。又、バイトには、それぞれの作業に適した形状があり、選択を誤ると加工効率が低下するばかかりでなく、製品形状にならない場合があります。
問題16. 次に示す、ドリルの特徴に関する記述の内、誤っているものはどれか。

イ. センタドリルは、軽金属の深穴せん孔用のドリルで、ねじれ角の大きなドリルである。
ロ. ツイストドリルは、2枚のねじれ刃があり、13mm 以下のストレ-トシャンク(柄)のものと、2~75mm のテ-パシャンクのものがあって、JISによって規定されている。
ハ. 平ギリ(フラットドリル)は、丸棒の一端を平らにして、切れ刃を付けたドリルで、一般に、軟質材の孔明けやザグリ加工に用いられている。
ニ. 直溝ドリル(縦溝ドリル)は、銅やアルミニウム等の軟質材の穴明けに用いるドリルで、溝がドリル軸と平行に切られている。
[解答] イ
[解説] センタドリルは、正確な位置決めを行うために、ドリルを食い込みやすくする小さな穴、或いは、旋盤のセンタ作業(ワ-クを支えるセンタ穴)を行う場合のセンタ穴を明けるのに用います。

一般に、ドリルというと、ロ.のツイストドリルの事をいい、各部の名称は図示の様に呼ばれています。

ハ.の平ギリには、平ねじれキリや極細平キリ等があり、極細平キリは、0.1~0.3mm の範囲で精密機械作業に多く用いられています。

ニ.の直溝ドリル(縦溝ドリル)は、銅やアルミニウム等の軟質材の穴明けに用いるドリルで、溝がドリル軸と平行に切られているドリルです。

ドリルには、この他に、油穴付きドリル、ねじれ角の大きな、軽金属の深穴穿孔用のドリルやガンドリル等があります。

ガ ンドリルは、20mm 以上の深穴を明けるのに用いられ、1枚の刃を持ち、形から別名半月キリ、或いは、1枚刃ドリル等ととばれています。1枚にしてあるのは、切り屑の逃げる余 地を持たせるためで、先端に給油が十分出来る様にしてあります。主として、銃身や砲身の様な深穴を明ける目的としていますが、長い軸や主軸等の穴明けにも 用いられています。
問題17. 次に示す、タップの特徴に関する記述の内、誤っているものはどれか。

イ. ハンドタップには、荒仕上げ、中仕上げ、仕上げの 3本の外径が同寸法の「等径タップ」と、荒、中、仕上げの順に径が大きくなる「増径タップ」がある。
ロ. マシンタップ(機械タップ)は、1本で仕上げまで行うタップで、タレット旋盤等でナットのねじ立て等に用いられる。
ハ. 管用タップ(パイプタップ)は、ガスタップともいわれ、テ-パタップとストレ-トタップがある。
ニ. 転造タップは、タップを素材に押し付けて、めねじの形を写し出し、ねじ山を形成する工具で、タップの下穴は、ハンドタップの下穴と同径で良い。
[解答] ニ
[解 説] 転造タップのねじ立ては、素材(タップの下穴)に転造タップを押し付けながら、めねじの山を形成させますので、切削タップの下穴よりも大きな穴径にしなけ ればなりません。又、切り屑を出さないため、金属組織が切断されず、表面は加工硬化を受けるので、製品の強度が増します。
イ.のハンドタップは、 普通、荒仕上げ(荒タップ、1番タップ)、中仕上げ(中タップ、2番タップ)、仕上げ(上タップ、3番タップ)の 3本一組になっており、図に示す様に外 径は同寸法ですが、食付き部が異なっています。この様なタップを「等径タップ」といいます。又、荒タップ、中タップ、上タップそれぞれの外径、有効径、谷 径が順に径が大きくなる「増径タップ」があります。従って、増径タップは、等径タップのねじ立て作業と異なり、貫通した穴でも各タップを順次用いてねじ立 て作業を行わなければなりません。

ロ.のマシンタップ(機械タップ)は、ボ-ル盤でねじ立て作業を行う場合に用いられるタップで、シャンクの部分が長く、食付き部の傾斜がゆるく、一刃当たりの切削量が小さいので、精密ねじ立て加工に用いられます。
ハ.の管用タップには、図に示す様にテ-パタップとストレ-トタップがあります。

タップには、この他に多くの種類があります。

プ-リタップは、ハンドタップの一種で、プ-リのボス部に設けてある注油穴のねじ立てやプ-リ等の押しねじのねじ立てに、用いられていますので、この様に呼ばれています。柄の長さが非常に長くなっており、その径はねじの谷径と同じです。
タッ パタップは、ナットを多量生産する場合に、用いられるタップで、柄はハンドタップよりもはるかに長く、その径は谷径よりも細くしてあります。これはねじ立 てが終ったナットを、幾つか柄に貯めておくためで、タッパタップの柄の末端は、機械に適合させるために、色々な形状のものがあります。
ベンドタップは、タッピングマシンでナットを多量生産する場合に、用いられるタップで、ねじ加工されたナットが次々と曲がった柄の部分に送られ、自動的に抜けるようになっているタップです。
フル-トレスタップは、切り屑の逃げ溝がなく、転造の原理で被削材に押し付けて完全なねじを形成するもので、切り屑がまったく出ないので、止まり穴でも容易にねじ加工する事ができます。
ドリルタップは、穴明けとねじ立てを一度に行う事のできるタップで、主に、ガス管、薄板等のねじたてに、用いられます。
エキスパンジョンタップは、刃溝に長い切り割り溝を設け、ねじの付いたテ-パピン、或いは、球を中空部にねじ込むと、刃部がふくらんでタップの直径が調整出来る様にしてあるタップです。従って、切削量の多い強力な切削には不向きです。
問題18. 次に示す、リ-マの特徴に関する記述の内、誤っているものはどれか。

イ. ハンドリ-マは、4~14枚の偶数刃で構成されており、ストレ-ト刃と、ねじれ刃があり、手仕上げ加工時に用いられる。
ロ. アジャスタブルリ-マは、偶数刃で、機械用と手仕上げ用があり、テ-パピン穴の加工に用いられる。
ハ. マシンリ-マは、6~12枚の偶数刃で、ストレ-ト刃とねじれ刃があり、刃部が短く、機械加工用として用いられる。
ニ. テ-パシャンクブリッジリ-マは、刃数が5~7枚の奇数刃で、ストレ-ト刃とねじれ刃があり、食い違った穴の修正等に用いられる。
[解答] ロ
[解説] アジャスタブルリ-マは、ストレ-ト刃で、外径の調整が可能で、切り刃の交換が出来る様にしてあるリ-マです。又、テ-パピン穴の加工に用いられるリ-マは、偶数刃で、テ-パ 1/80 のテ-パピン穴の加工に用いられています。

リ-マには、この他に、ハンドリ-マ、マシンリ-マ、テ-パ-シャンクブリッジリ-マ等があります。

ハンドリ-マは、4~14枚の偶数刃で構成されており、ストレ-ト刃とねじれ刃があります。
マシンリ-マは、6~12枚の偶数刃で構成されており、刃部が短く、機械加工用として用いられ、ストレ-ト刃とねじれ刃があります。
テ-パシャンクリ-マは、5~7枚の奇数刃で構成されており、食い違った穴の修正等に用いられ、ストレ-ト刃とねじれ刃があります。
問題19. 次の記述中の(  )内に入る語句の組合せとして、正しいものはどれか。

研削作業用の砥石は、切り刃となる材質と、粒度(粒の大きさ)から成る( ① )、砥粒を適当な強さに結合保持し成形する( ② )、研削くずを取り除き、研削で発生する熱を少なくする役割の( ③ )の3要素で構成されている。


 ①  ②  ③
イ. 砥粒 気孔 結合剤
ロ. 粒度 結合度 気孔
ハ. 砥粒 結合剤 気孔
ニ. 粒度 結合度 組織
[解答] ハ
[解 説] 砥石は、「砥粒」「結合剤」「気孔」の3要素で構成されており、「砥粒」は、切り刃となる材質と粒度(砥粒の大きさ)から成り、「結合剤」は、砥粒を適当 な強さに結合保持して成形する役割を持ち、「気孔」は、切削屑を取除き研削で発生する熱を少なくする役割を果たしています。
一般の切削工具では、 刃が磨耗すると、作業を一時中断し磨耗した刃を、とぎ直ししてから再び切削を続けなければなりませんが、研削作業用の砥石には、高速回転しながら、砥石自 体が自動的に、とぎ直し作業を行い、次々に新しい刃を作る自主作用があります。砥石の自主作用とは、研削が進むに伴い次第に切れなくなると、砥粒に加わる 研削抵抗が増すため、砥石の表面にある砥粒が、研削抵抗に耐えられなくなり欠けてしまい、新しく鋭い切れ刃(砥粒)が生じる事や、ある程度、砥石が磨耗す ると、結合材の結合度が研削抵抗に負け、砥粒全体が、砥石から脱落する現象が起きる事をいいます。又、砥石に切削能力がなくなる事を、「目つぶれ」とか 「目づまり」といいますが、目つぶれとは、砥粒の結合度がその仕事に対して高すぎると、鈍くなった砥粒が脱落しないため、砥石は研削を行う事が出来ず、工 作物の表面を高速で摩擦して傷つけたり、表面を変質させたりする事をいい、目づまりとは、結合度の高い砥石で、銅の様な軟らかい金属を研削する場合、砥石 の表面の気孔に、切り屑がつまり、研削が出来なくなる事をいいます。
問題20. 次に示す、砥粒の粒度に関する記述の内、誤っているものはどれか

イ. 砥粒の粒度は、粒度番号のNo.が大きい方が粒度は大きい。
ロ. 軟質でねばい材料の研削や粗研削には、粒度番号No.10~No.20の粗目やNo.30~No.60の中目が用いられる。
ハ. 硬質で脆い材質の研削や仕上げ研削には、粒度番号No.70~No.220の細目が用いられる。
ニ. ラッピング等の精密仕上げには、粒度番号No.240~No.1200の極細目が用いられる。
[解答] イ
[解説] 砥石の粒度は、粒度番号の No.が大きい方が粒度は小さいのです。問題21. 次に示す、NCの制御方式に関する記述の内、正しいものはどれか。

イ. オ-プンル-プシステムとは、指令値と目標値(実際にワ-クが動いた値)との間に、フィ-ドバック系を持った制御システムの事をいう。
ロ. セミクロ-ズドシステムとは、フィ-ドバック系がない制御システムの事をいう。
ハ. セミオ-プンル-プシステムとは、指令値とボ-ルネジの回転角度との間に、フィ-ドバック系を持った制御システムの事をいう。
ニ. クロ-ズドル-プシステムとは、指令値と目標値を比較して、両者を一致させる様な訂正動作(偏差を零にする)を行う制御システムの事をいう。
[解答] ニ
[解 説] ニ.のクロ-ズド・ル-プ・システム(C1osed Loop System:閉ル-プ制御)とは、指令値(制御量の値)と目標値を比較して、両者を致さ せるような訂正動作(偏差を零にする)を行う、制御システムのことをいいます。言い換えれば、指令値と実際にワークが動いた値との間に、フィードバック系 を持った制御システムのことです。 NCTでいえば、キャレッジの移動量を直接検出し、NC装置の出力である指令信号と比較して、これらの偏差を零にするように、キャレッジを位置決めする方 式です。

イ.のオーブン・ループ・システム(Open Loop System:開ループ制御) とは、制御の目的のために入力と出力とを比較する手段を持っていない、制御システムのことをいいます。言い換え れば、フィードバック系がない制御システムの事です。NCTでいえば、入力である移動指令値(NCテープからの信号)とNCの出力であるキャレッジの位置 決め(移動量)とを比較する事なく位置決め(制御)しているシステムです。

ロ.のセミ・クローズド・ループ・システム(Semi  C1osed Loop System) とは、制御量の値を目標値と比較して、両者を致させる様な訂正動作を行う、制御システムのことをいいます。言い 換えれば、フィードバック系を持った制御システムの事です。しかしながら、セミ・クローズド・ルーフ・システムは、モータ内のフィードバック系、或いは、 モータとボールネジとのフィードバック系を持ったものをいいます。 NCTでいえば、キャレッジの移動量を直接検出せずに、間接的にサーボモータの回転をレゾルバ(検出器の1種類)検出し、NC装置の出力である指令信号と 比較して、これらの偏差を零にするように、キャレッジを移動しています。これで判るように、サーボモータ自身の位置を検出しているわけですから、サーボ モータとボールネジとの間の誤差(バックラッシュ等)、或いは、ボールネジとキャレッジの移動量との間の誤差(ボ-ルネジ自身の精度、バックラッシュ等) があるわけで、指令値とキャレッジの実際の移動量との間には、これらが総合された誤差として現れます。従って、これらの誤差をフィードバック系で補正し、 キャレッジの位置決め精度を上げるようにしているのです。この方式は、自動制御方式の主流です。
問題22. 次に示す、電気加工法に関する記述の内、誤っているものはどれか。

イ. 放電加工は、加工液中でワ-クと電極の間に連続放電を発生させ、高熱と放電圧力により電極形状に倣ってワ-ク表面を微量ずつ取り去り、所定の形状に仕上げる加工方法である。
ロ. 電解加工は、ワ-クを陽極、電極を陰極とし、この間に高圧の電解液を流しながら電気を流すと、電気分解によりワ-クの表面は電極形状に倣って、微量ずつ所定の形状に加工される方法である。
ハ. 電解研磨は、WEDMとも呼ばれ、工作物と金属線(φ0.02~0.2mmの真ちゅう)との間に、パルス的放電を発生させ、ワ-クを溶解し、連続して吹き飛ばし、目的の形状に仕上げる非接触加工法である。
ニ. 電解研削は、ワ-クを陽極、工具(ダイヤモンド砥石等)を陰極として、電解を行わせる時、陽極の表面に電解の進行を妨げる障害物が生成されるが、これを機械的に砥石で除去する加工方法である。
[解答] ハ
[解 説] 電解研磨は、電解槽中に電解液をいれ、その中にワ-クを陽極とし、陰極に不溶性の金属を用いて吊るし、通電して加工する方法です。電気を通じると、ワ-ク の表面が溶解して、陰極の金属に析出されます。この作用によってワ-クの表面は次第に滑らかになり、ついに光沢のある研磨面が得られます。又、金属表面の 加工方法で、ワ-クを陰極とし、その表面に電解によって、他の金属(金、銀、銅、クロム、ニッケル等)をかぶせる方法を電気めっきといいます。
WEDM (Wire Electric Discharge Mashine : ワイヤ-カット)とは、ワ-クと φ0.02~φ0.3mm の金属線(主に真ちゅう線)との間に1000万分の1 秒~100万分の1秒のパルス的放電を発生させ、ワ-ク(金属)を溶解し、連続して吹き飛ばし、目的の形状に仕上げる非接触加工法の事をいいます。
問題23. 次に示す、放電加工法の特徴に関する記述の内、誤っているものはどれか。

イ. 被削性が悪く、削加工が不可能な超硬合金等の材料の複雑形状の加工が出来る。
ロ. 焼入れ部品等の後加工や微細加工が容易に出来るが、仕上げ面の粗さは非常に粗い。
ハ. 無人運転により、複雑な形状で精度が必要な部品加工も、自動的に仕上げる事が出来る。
ニ. 電極をワ-クに接触させないため、(0.02~0.2mmの間隙)ワ-クに加工変形が起きない。
[解答] ロ
[解説] 放電加工では、焼入れ部品の後加工が精度良く行う事が出来ます。又、微細な加工が容易で、仕上げ面粗さも良好です。
問題24. 次に示す、電解加工法の特徴に関する記述の内、誤っているものはどれか。

イ. 高熱が発生しないため、熱による悪影響がない。
ロ. 加工速度は、放電加工よりも、はるかに早い。
ハ. 電極が消耗しない。
ニ. 放電加工よりも、加工精度が良い。
[解答] ニ
[解説] 電解加工は、放電加工と同様に難削材の曲面等、複雑な形状の加工が出来ますが、放電加工に比べ、精度が劣ります。又、加工液を均等に流す事が難しく、加工液に食塩水や硝酸ソ-ダ溶液を用いるので、金属を腐食させやすいのが欠点です。
問題25. 次に示す、電解研削法の特徴に関する記述の内、誤っているものはどれか。

イ. 軟質材や超硬合金等、熱に敏感な材料の加工には、適さない。
ロ. 軟質材を加工しても「まくれ」が発生しない。
ハ. 加工による変質が少なく、表面粗さが良好である。
ニ. 電解研磨に比べ、数10倍も能率が良い。
[解答] イ
[解 説] 電解研削は、電解溶液中で、ワ-クを陽極、工具を陰極として、電解研磨によって発生するワ-ク表面を機械的研削作用と併用して、除去する複合加工法で、陰 極に、鋳鉄、鋼、銅、黄銅、黒鉛等を用いて加工する摩擦法と砥石車を用いる方法があります。電解溶液には、人体に無害で変質しにくく、防食性のある亜硝酸 ソ-ダが主に用いられています。ワ-ク(陽極)と工具(陰極)との間で、電解が行われる時、ワ-クの表面には、電解の進行を妨げる障害物が生成されますの で、この障害物を電解液を流動させながら、砥石車(ダイヤモンド砥石等)によって、機械的に除去します。砥石車の砥粒には、ワ-クと砥石車の距離を一定に 保つ役目と加工能率を維持する役目があり、時には、砥石車で機械的にワ-クを研削して、その加工能率を高めます。電解研削は、形状精度が良く、荒仕上げか ら精密仕上げまでの一貫加工が出来、熱ひずみも生じない特徴を持っていますので、プレス金型、プラスチック金型、切削工具、転造ダイス、超硬合金、耐熱 材、熱に敏感な材料、その他軟質材等の加工に用いられています。
ロ.の「まくれ」とは、金属材料表面に出来る、薄い小部分がまくれ上がった様な形の傷の事をいいます。
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