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【技術分類】 |
2-2 エンドミル |
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【技術の名称】 |
2-2-2f エンドミル刃長の効果(6-1-2、7-2-3、8-1-3) |
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【技術内容】 |
エンドミルは、その切削機構から見て刃長が短くなれば、曲げあるいは捩り変位が小さくなるため、有利であると考えられるが、実際に試験を行ってみた例がある。 |
φ10×2枚刃エンドミルで、軸方向切込み深さ5mm、エンドミル半径方向切込み深さ10mmの溝切削を行った結果を示したものが図1である。 |
刃長15mmと30mmとでは摩耗寿命は短い方がおおよそ10倍くらい長い。 |
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【図】 |
図1 エンドミル刃長と切削性能 |
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出典:「エンドミル刃長の効果」、「加工技術データファイル 加工事例 No.2314」、(1994年3月)、(財)機械振興協会技術研究所発行、1/2頁、図2 エンドミル刃長と切削性能 |
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【応用分野】 |
エンドミル加工 |
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【出典/参考資料】 |
「加工技術データファイル 加工事例 No.2314」(1994年3月)、(財)機械振興協会技術研究所発行、1/2~2/2頁 |
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【技術分類】 |
2-2 エンドミル |
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【技術の名称】 |
2-2-2a エンドミルのすくい角と工具寿命(4-2-1、6-1-2、7-1-1、7-2-1、8-2-3) |
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【技術内容】 |
一般切削用エンドミルの工具摩耗に及ぼす切れ刃のすくい角の影響について述べた。 |
本エンドミル(BAE形)の切れ刃には、切れ刃の信頼性と切れ味を重視し、すくい角0°、逃げ角20°のハイポジティブに設計された85°平行四辺形の長刃形スローアウェイチップを使用している。 |
本エンドミルとほかの一般刃形のエンドミルを用いて代表的な難削材とされる超耐熱合金ハステロイB-2(時効処理品)を切削し、加工長 と工具摩耗の関係を得た。その結果を図1に示す。工具材種はK10、Dry切削である。2つのエンドミルでそれぞれ3回繰返し実験し切削データの再現性を 確認した。本エンドミルでは3回の切削でいずれも加工長300mm/刃以上の切削が可能であった。一般刃形のエンドミルのすくい角は-10°であることか ら、すくい角と工具寿命の関係が読み取れる。 |
本エンドミルは段付け加工や溝切削、穴を繰り広げるコンタリング加工のほか、一般の平面加工にも適用可能で汎用性に富む切削特性を有する。切れ刃長15mmと18mmの2種類がある。 |
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【図】 |
図1 エンドミルのすくい角と工具寿命 |
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出典:「データで見る切削加工の最先端技術〔16〕」、「機械と工具 35巻 6号」、(1991年6月)、狩野勝吉著、工業調査会発行、125頁 図9.22 エンドミルのすくい角と工具寿命(同一工具で3回繰り返してテスト) |
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【応用分野】 |
エンドミル加工 |
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【出典/参考資料】 |
「機械と工具 35巻 6号」、(1991年6月)、狩野勝吉著、工業調査会発行、123頁~131頁 |
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【技術分類】 |
2-2 エンドミル |
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【技術の名称】 |
2-2-2d ブレーカ付きエンドミルによる加工改善(4-2-2、5-2-3、6-2-3h、7-2-3、8-1-2) |
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【技術内容】 |
ハイスコーティングエンドミルにより行われていたエンドミル加工を、工程を改善するためチップブレーカ付きハイレーキエンドミルによる加工に替え、面粗さを向上させ、作業性を向上させた。 |
工作物と加工箇所を図1に示す。工作物はS45C製の棒材であり、加工箇所は12φに旋削された部分である。切削使用工具の形状・寸法 を図2に示す。工具、チップの種類および切削条件を図3に示す。レーキ角は+6°~13°であり、チップは超硬M20に窒化物をコーティングしたものであ る。また、切削速度は100m/min、送りは0.03mm/rev、切込みは2.5mmである。潤滑は油性である。 |
チップブレーカ付きハイレーキエンドミルに替えることにより、図2に示す切削条件で加工できた。切削速度の向上とさらい刃付き形状の寄与により、面粗さの向上が図れた。また、テーブルの送りを3倍にすることができ、作業性が改善された。 |
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【図】 |
図1 工作物と加工箇所 |
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出典:「ブレーカ付エンドミルによる加工改善」、「加工技術データファイル 加工事例 No.1970」、(1993年3月)、(財)機械振興協会技術研究所発行、1/2頁 図1 工作物と加工箇所 |
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図2 使用工具の形状、寸法 |
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出典:「ブレーカ付エンドミルによる加工改善」、「加工技術データファイル 加工事例 No.1970」、(1993年3月)、(財)機械振興協会技術研究所発行、2/2頁 表1付図 使用工具の形状・寸法 詳細 |
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図3 工具、チップの種類と切削条件 |
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出典:「ブレーカ付エンドミルによる加工改善」、「加工技術データファイル 加工事例 No.1970」、(1993年3月)、(財)機械振興協会技術研究所発行、1/2頁 表1 使用工具と切削条件 |
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【応用分野】 |
機械構造用炭素鋼のエンドミル削り |
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【出典/参考資料】 |
「加工技術データファイル 加工事例 No.1970」、(1993年3月)、(財)機械振興協会技術研究所発行、1/2頁~2/2頁 |
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【技術分類】 |
2-2 エンドミル |
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【技術の名称】 |
2-2-2c スローアウェイ式エンドミルの刃物クランプ方式(8-2-2) |
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【技術内容】 |
底面を特殊形状にしたチップをスクリューでクランプする方式である。高生産性のためのアルミ加工用エンドミルにおいて使用されている。 |
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【図】 |
図1 スローアウェイ式エンドミルのチップクランプ方式 |
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出典:「サンドビック・コロマント切削工具2003~2004」、(2002年11月 JIMTOF)、サンドビック株式会社発行、E080頁 |
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【応用分野】 |
アルミ合金エンドミル加工 |
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【出典/参考資料】 |
「サンドビック・コロマント切削工具2003~2004」、(2002年11月 JIMTOF)、サンドビック株式会社発行、E080頁 |
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【技術分類】 |
2-2 エンドミル |
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【技術の名称】 |
2-2-2 高硬度材の高速エンドミル加工(4-2、4-6、6-1-1、6-2-3、7-1-1、7-2-1、8-1-3) |
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【技術内容】 |
高硬度材のエンドミルによる高速切削特性と加工事例について解説した。 |
NC フライス盤に空気静圧スピンドルを装備した高速加工機により焼入れ鋼の高速エンドミル加工を試みた。2種類の工具保持具について有 限要素解析を行い、1kHz以上の周波数領域の顕著な振動が保持具と工具を含む主軸系の振動モードであることを明らかにした。また、高速回転時の切削安定 性について検討した。 |
SKD11やSKD61などの高硬度鋼について、特殊形状の超硬合金ソリッドエンドミルに より切削加工を行い切削特性を求めた。最適切 削条件の指針を得るため、切込みと送りをパラメータとして、除去能率と比切削抵抗の関係を調べた。その結果を図1に示す。除去能率が高いほど比切削抵抗は 小さくなることがわかる。同一除去能率で比較すれば、半径方向切り込みを小さく、送りは大きくとった方が比切削抵抗を小さくでき、加工精度や工具寿命に とって有利である。 |
ストレートエンドミルを用い、CBN工具による高速切削の特性を検討した。図2はSKD11とSKD61、およびHPM1の3種類の被削材について、工具摩耗特性を示したものである。工具寿命をVBmax=0.2mm の時とすると、最も硬いSKD11ではおおむね5m以内の短い距離で寿命に達する。組織中に散在する硬い炭化物が初期に工具に損傷を与えるためと考える。 SKD61の場合は速度依存性が高く、切削速度V=1,100m/minにおいて工具寿命に達するまでの切削距離は20m程度であるが、V= 700m/minの条件では900mと飛躍的に向上する。このことは、被削材により工具寿命を長くする最適速度が存在することを示唆している。以上のとお り、CBN工具は、条件を適切に選定すれば超硬合金工具に比べ長い工具寿命が期待できる。 |
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【図】 |
図1 除去能率と比切削抵抗 |
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出典:「高硬度材の高速エンドミル加工の試み」、「機械と工具 39巻 4号」、(1995年4月)、嶽岡悦雄著、工業調査会発行、6頁 図7 除去能率と比切削抵抗 |
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図2 CBN工具の切削長と最大逃げ面摩耗幅 |
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出典:「高硬度材の高速エンドミル加工の試み」、「機械と工具 39巻 4号」、(1995年4月)、嶽岡悦雄著、工業調査会発行、8頁 図11 CBN工具の切削長と最大逃げ面摩耗幅 |
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【応用分野】 |
高硬度材の高速エンドミル加工 |
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【出典/参考資料】 |
「機械と工具 39巻 4号」、(1995年4月)、嶽岡悦雄著、工業調査会発行、2頁~10頁 |
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【技術分類】 |
2-2 エンドミル |
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【技術の名称】 |
2-2-2ab 高硬度金属材料の高速エンドミル加工において工具形状が工具摩耗に及ぼす影響(4-2、6-1-2、7-2-3、8-1-3) |
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【技術内容】 |
高速化は切削加工能率向上の有効な手段であり、金型製作においてもその要求は強まっている。しかし金型材のような高硬度金属材料は高速 切削条件下では著しい工具摩耗が生じやすく、工具の耐摩耗性が実用化の課題になっている。本技術は、形状の異なるエンドミル工具を用いた切削実験により、 高硬度金属材料の高速エンドミル加工に適する工具形態につき検討したものである。 |
図1に工具仕様・形状(10φ超硬ソリッドエンドミル)、切削条件を示す。ブロック状のSKD61で湿式の下向段削りを行った。切削液はエマルジョン型である。 |
図2は、エンドミルのねじれ角を45°と一定にした場合の逃げ面摩耗幅の切削距離および、すくい角依存性である。各すくい面における摩耗幅は同程度である。 |
図3は、すくい角を-15°と一定にした場合の逃げ面摩耗幅の切削距離および、ねじれ角依存性である。摩耗幅の増加の割合は、ねじれ角60°の場合が最も小さい。 |
本実験により、高硬度金属材料の高速エンドミル加工においては、負のすくい角と強ねじれ角を持つ工具が有効であることがわかった。 |
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【図】 |
図1 切削条件および工具仕様・形状 |
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出典:「高硬度金属材料の高速エンドミル加工に関する研究(第2報)」、「精密工学会誌 65巻 2号」、(1999年)、武藤学、森 田昇、吉田嘉太郎著、精密工学会発行、236頁 Table2 Cutting conditions、Table3 Tool specification、Fig.6 Illustration of tool shapes |
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図2 逃げ面摩耗幅の切削距離およびすくい角依存性 |
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出典:「高硬度金属材料の高速エンドミル加工に関する研究(第2報)」、「精密工学会誌 65巻 2号」、(1999年)、武藤学、森 田昇、吉田嘉太郎著、精密工学会発行、236頁 Fig.10 Dependence of flank wear on cutting length at various rake angles |
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図3 逃げ面摩耗幅の切削距離およびねじれ角依存性 |
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出典:「高硬度金属材料の高速エンドミル加工に関する研究(第2報)」、「精密工学会誌 65巻 2号」、(1999年)、武藤学、森 田昇、吉田嘉太郎著、精密工学会発行、236頁 Fig.11 Dependence of flank wear on cutting length at various helix angles |
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【応用分野】 |
エンドミル加工 |
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【出典/参考資料】 |
「精密工学会誌 65巻 2号」、(1999年)、武藤学、森田昇、吉田嘉太郎著、精密工学会発行、234頁~239頁 |
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【技術分類】 |
2-2 エンドミル |
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【技術の名称】 |
2-2-2 難削材加工用超微粒子超硬合金エンドミル(4-2-3、5-2、8-1-2、8-1-3、8-2-3) |
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【技術内容】 |
難削材加工用に開発したエンドミルを紹介した。 |
本エンドミルは、超微粒子超硬合金を母材とし、耐摩耗性と耐溶着性を向上させることを目的にコーティングを施し、ねじれ角やすくい角、 心厚、刃数など形状を工夫したエンドミルである。負のすくい角で切れ刃剛性が大きく、ねじれ角50°、刃数6枚とし、普通鋼から高硬度焼入れ材を含め難削 材を幅広く、高速、高能率でしかも長寿命に切削できる。本エンドミルの形状を標準エンドミルの形状と対比し図1に示す。 |
超耐熱合金は、切削時の衝撃や工具損傷からみるとオーステナイト系ステンレスと似ている。超耐熱合金のうちインコネル718(Ni基超耐熱合金)の本エンドミルによる切削事例を従来工具と比較して図2に示す。高送りで高寿命が達成できることを表している。 |
本エンドミルは、超耐熱合金以外に高硬度の難削材に対しても優れた性能を示し、HRC50~60の硬さの被削材に対し高能率、長寿命、高仕上げ面が得られる。 |
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【図】 |
図1 コーティング超微粒子超硬エンドミルと標準エンドミルの工具形状の比較 |
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出典:「難削材加工のポイントと「エポック21エンドミル」、「機械と工具 37巻 9号」、(1993年9月)、岸本潔著、工業調査会発行、88頁 図1 エポック21と標準エンドミルの工具形状の比較 |
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図2 コーティング超微粒子超硬エンドミルによるインコネル718の切削事例 |
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出典:「難削材加工のポイントと「エポック21エンドミル」、「機械と工具 37巻 9号」、(1993年9月)、岸本潔著、工業調査会発行、89頁 表5 エポック21エンドミルによるインコネル718の切削事例 |
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【応用分野】 |
Ni基超耐熱合金、高硬度焼入れ合金鋼のエンドミル加工 |
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【出典/参考資料】 |
「機械と工具 37巻 9号」、(1993年9月)、岸本潔著、工業調査会発行、84頁~89頁 |
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【技術分類】 |
2-2 エンドミル |
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【技術の名称】 |
2-2-2 難削材加工用多層チタンコーティングエンドミル(4-2、5-2-6、7-2-3、8-1-1、8-1-2、8-1-4) |
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【技術内容】 |
難削材の切削を目的に開発した超硬合金エンドミルを紹介する。 |
本エンドミルは、断面形状が歯車に似た強い刃を有するφ20mmまでの超硬合金ソリッドエンドミルであり、安価で汎用性が高い多層チタ ンコーティングを施している。本エンドミルの標準寸法を図1に示す。鋳物、炭素鋼、通常の合金鋼、コバルトハイスエンドミル、高硬度カーボン、溶接ビー ド、硬度HRC60を超える焼入れ鋼、ステンレス鋼、鉄鋼用ヤスリ、チタン合金など、種々の材料を切削することができる。柔らかい鋼材に使用したときの寿命は従来のエンドミルの約3倍である。 |
切削加工の例を図2に示す。データから、本エンドミルにおいては、切削速度は15m/min以上が良いこと、40m/minを超えるとびびりが生じやすいこと、また、加工の初期にはRmax1.0~2.0μmの良好な仕上面が得られることなど、いくつかの特徴が認められた。ステンレス鋼の側面加工では1刃当たりの送りを0.02mm以上とした方が良い結果が得られる。 |
自動車部品の金型などで必要なφ21mm以上のエンドミルには切れ刃部分のみ超硬合金チップを使用した特殊な「装着形」超硬エンドミル を実用化している。刃部の構造はソリッドエンドミルと同一で、刃数を8枚あるいは10枚とすることにより高速送りを実現できる。また、数回の再研削が可能 である。構造的に安価であり、今後の大形難削材や生材のエンドミル加工の合理化に役立つものと考える。 |
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【図】 |
図1 多層チタンコーティングエンドミルの標準寸法 |
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出典:「難削材のため切削工具「トルネードエンドミル」、「機械と工具 37巻 9号」、(1993年9月)、五味烈著、工業調査会発行、76頁 表1 トルネードエンドミルの標準寸法(φ21~50mmは受注生産) |
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図2 多層チタンコーティングエンドミルの切削加工事例 |
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出典:「難削材のため切削工具「トルネードエンドミル」、「機械と工具 37巻 9号」、(1993年9月)、五味烈著、工業調査会発行、77頁 表2 トルネードエンドミルの切削加工事例 |
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【応用分野】 |
エンドミル加工 |
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【出典/参考資料】 |
「機械と工具 37巻 9号」、(1993年9月)、五味烈著、工業調査会発行、75頁~78頁 |
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【技術分類】 |
2-2 エンドミル |
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【技術の名称】 |
2-2-2 耐チッピング・耐摩耗性に優れた超硬合金エンドミル(2-2-3、4-2-3、6-1-2、7-2-3、8-1-1、8-1-3、8-2-2) |
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【技術内容】 |
金型の加工時間を短縮しハイス工具に代替できることを目標に、耐チッピング・耐摩耗性に優れた超硬合金エンドミルを開発した。 |
超硬合金の耐摩耗性と耐チッピング性(耐衝撃性)は相反する特性である。そこで、靭性に寄与するCoを従来の超硬合金より若干増量し、切削熱による強度低下を防止するためWCを超微粒化し特殊な添加元素を含有させた。その結果、靭性が高く欠けにくい新材質が開発できた。 |
新材質超硬合金の機能が充分発揮できるように形状を改良し各タイプのエンドミルシリーズを完成した。外周逃げは、2番、3番をそれぞれ エキセントリック、コーンケープ形状で逃がし、刃先強度、切削耐久性、および仕上げ面の向上を得ている。さらに、刃先部に0.05~0.4mmの適量のフ ラットランド加工を施し耐チッピング性を補足している。被削材の種類に対応し、6種のシリーズを用意した。 |
耐 チッピング性を改善したため従来の超硬合金エンドミルに比べ2~3倍の高送りの推奨条件を可能としている。図1の外周摩耗幅比較か ら、本エンドミルの良好な耐衝撃性が顕著に認められる。図1は水溶性切削油を用いた試験結果であるが、図2から、不水溶性切削油の場合でも長寿命を呈する ことは明らかである。 |
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【図】 |
図1 超硬合金6mm・4枚刃による外周摩耗幅比較 |
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出典:「ユニマックス」、「機械と工具 31巻 9号」、(1987年9月)、桐生恒治、吉川末呉著、工業調査会発行、74頁 図5 超硬6mm・4枚刃による外周摩耗幅比較 |
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図2 超硬合金ボールエンドミルR5(2枚刃)外周摩耗比較 |
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出典:「ユニマックス」、「機械と工具 31巻 9号」、(1987年9月)、桐生恒治、吉川末呉著、工業調査会発行、74頁 図7 超硬ボールエンドミルR5(2枚刃)外周摩耗比較 |
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【応用分野】 |
金型加工 |
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【出典/参考資料】 |
「機械と工具 31巻 9号」、(1987年9月)、桐生恒治、吉川末呉著、工業調査会発行、70頁~76頁 |
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【技術分類】 |
2-2 エンドミル |
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【技術の名称】 |
2-2-2 グラファイト加工用エンドミル(4-2-1、7-1-1、8-4-4) |
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【技術内容】 |
高能率、高精度でかつ長寿命を実現するグラファイト切削用のソリッド形超硬エンドミルを開発した。 |
グラファイトは耐熱性や熱伝導が良好な圧粉体であり、切削工具には耐摩耗性が最も要求される。従来、K05種からK10種が主流であっ たが、超硬材としては限界に近いK03種を目標に、エンドミル製造上の問題を克服して開発した。その結果、図1に示すとおり、約4倍の長寿命化が達成でき た。耐摩耗性と切削抵抗の兼合いからねじれ角は45°とした。刃径φ10mm以上のエンドミルでは、切屑が排出しやすいようにエアスルー穴付きタイプとし た。 |
本エンドミルを用い切削試験を行った結果、欠損の発生は無かった。したがって、本エンドミルでは工具の欠損 を心配せずに高速高送りの加 工が可能である。ただし、高速高送りの場合には被削材加工端のこば欠けの発生に注意する必要がある。特にラフィング切削では被削材の末端部に生じるこば欠 けの防止が重要である。切削条件の選定では、通常1刃当りの切削速度0.08mm/min前後を推奨する。試験では0.1mm/min以上と 0.05mm/min以下の切削速度で被削材の面粗さ低下とびびり音の発生が認められたため、この領域を避けた適正な条件選定が必要である。 |
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【図】 |
図1 グラファイト加工用エンドミルの外周摩耗比較 |
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出典:「グラファイト加工用エンドミル「ユニブラックシリーズ」、「機械と工具 33巻 9号」、(1989年9月)、桐生恒治著、工業調査会発行、107頁 図1 グラファイト加工用エンドミルの外周摩耗比較 |
【応用分野】 |
グラファイトのエンドミル加工 |
【出典/参考資料】 |
「機械と工具 33巻 9号」、(1989年9月)、桐生恒治著、工業調査会発行、106頁~109頁 |
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【技術分類】 |
2-2 フライス |
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【技術の名称】 |
2-2-2h FRM、MMC切削における切削油剤の効果(エンドミル)(6-1-2、7-1-1、7-2-1、7-2-3、8-3、8-4-4) |
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【技術内容】 |
新素材の材料には、アルミニウム合金やマグネシウム合金の金属基材にSiCやAl2O3のウィスカや短繊維を強化材に使用した複合材料がある。MMC、FRMと呼ばれるものがこれである。複合材料を切削すると、切削熱や切削抵抗はあまり上昇しないが、アブレッシブ現象による工具摩耗が生じやすい。強化材のSiCやAl2O3は きわめて高硬度で、超硬合金よりもさらに硬い。この硬質物質がアブレッシブ現象を引き起こして工具摩耗を発達させる。切削油剤を適用してもこのアブレッシ ブ現象を抑止することはまったく不可能である。一方、複合材料のマトリックスであるアルミニウム合金系などの金属材料は、熱伝導率が優れているので切削熱 が上がりにくい。切削熱の発生や上昇を抑止して、工具摩耗を防ぐという視点からみると、切削油剤で冷却する必要もない。 |
SiCウィスカを25%含有するMMCの切削で、切削速度と工具寿命の関係を図1に示す。切削油剤の有無によって工具寿命は変わらない。 |
このような場合に切削油剤を適用すると、切削油剤そのものに関する諸コスト、クーラントシステムなどの諸設備、電力費など、生産コストや環境負荷の面で大きなロスを発生するだけである。 |
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【図】 |
図1 SiCウィスカを25%含有するMMCの切削における、切削速度と工具寿命の関係 |
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出典:「データでみる次世代の切削加工技術」、(2000年)、狩野勝吉著、日刊工業新聞社発行、245頁、図10.10 |
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【応用分野】 |
エンドミル |
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【出典/参考資料】 |
「データでみる次世代の切削加工技術」、(2000年)、狩野勝吉著、日刊工業新聞社発行、244頁~245頁 |
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【技術分類】 |
2-2 エンドミル |
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【技術の名称】 |
2-2-2 オイルミスト供給による高速エンドミル加工時の工具摩耗への影響(4-2、5-2-3、6-1-2、7-2-2l、8-1-2) |
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【技術内容】 |
本事例は、オイルミストの供給方向の工具摩耗への影響を検討したものである。 |
噴射ノズルを水平面から30°傾け、刃先が被削材に食いつく直前の位置(En)、刃先が被削材から離脱してから180°回転した位置 (Md)、刃先が被削材から離脱した直後の位置(Ex)の3通りの位置に設定し、100mm×80mm×80mmの被削材(S45C)をエンドミルで加工 し、噴射方向3方向について工具摩耗量を検討した。 |
使用したスローアウェイ式エンドミルは16mmφで、アキシ アルレーキ角は5°、ラジアルレーキ角は6°である。使用したチップは超硬 合金にTiN/TiC/TiNコーティングしたものである。刃数は1枚刃である。さらに、切削速度は754m/min、切込みはラジアル方向0.3mm、 アキシアル方向5.0mm、送りは0.1mm/刃である。供給オイル量は2.0ml/minであり、圧縮空気の流量は120Nl/min、その吐出圧力は 0.35~0.4MPaである。 |
工具摩耗におよぼす噴射ノズル位置の影響を図1に示す。Exの離脱点にオイルミストを供給した場合が、他の条件と比べ逃げ面摩耗量はもっとも小さくなくなっている。ノズル位置が逃げ面摩耗に大きな影響を及ぼしている。 |
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【図】 |
図1 工具摩耗に及ぼす噴射ノズル位置の影響 |
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出典:「オイルミスト供給による高速エンドミル加工時の工具摩耗への影響」、「精密工学会誌 Vol.66 No.6」、(2000 年)、笹原弘之、水谷文則、堤正臣著、精密工学会発行、83頁 Fig.12 Effect of nozzle position on flank wear |
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【応用分野】 |
エンドミル加工 |
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【出典/参考資料】 |
「オイルミスト供給による高速エンドミル加工時の工具摩耗への影響」、「精密工学会誌 Vol.66 No.6」、(2000年)、笹原弘之、水谷文則、堤正臣著、精密工学会発行、80頁~84頁 |
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【技術分類】 |
2-2 エンドミル |
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【技術の名称】 |
2-2-2 極微量切削液供給法(MQL)による切削加工(4-2-2、6-1-2、7-2-2k、8-1-2) |
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【技術内容】 |
工具寿命や加工精度の低下、さらに切屑処理の困難さなどにより、完全なドライマシニングが不可能な場合がしばしばある。本研究は、近年 注目を集めている極微量の切削液と圧縮空気を供給する極微量切削液供給法(Minimal Quantity Lubrication:MQL)に関するものである。 |
MQL法の性能を従来の普通給油法と比較するため、図1に示すような実験装置を作製し、空気だけの供給法、普通給油法、およびMQLでS55Cをエンドミル側面加工した。 |
工具逃げ面磨耗の測定結果を図2に示す。空気だけの供給の場合、潤滑機能は得られない。工具寿命にとって潤滑機能がたいへん重要な役割 を果たしていることがわかる。MQL法と普通給油法を比較すると、工具寿命はほぼ同じであった。また、摩耗の進展が抑えられているため加工面品質もほぼ同 様の結果が得られた。 |
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【図】 |
図1 実験装置 |
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出典:「極微量切削液供給法による切削加工(フライス加工に関する基礎研究)」、「日本機械学会論文集(C編)66巻 646号」、 (2000年6月)、峯川洋己、稲崎一郎、中村誠、鈴木繁、上間丈司、横田英雄著、日本機械学会発行、327頁 Fig.6 Experimental setup for milling of steel |
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図2 工具寿命測定結果 |
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出典:「極微量切削液供給法による切削加工(フライス加工に関する基礎研究)」、「日本機械学会論文集(C編)66巻 646号」、(2000年6月)、 峯川洋己、稲崎一郎、中村誠、鈴木繁、上間丈司、横田英雄著、日本機械学会発行、327頁 Fig.7 Tool life investigation |
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【応用分野】 |
炭素鋼のフライス加工 |
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【出典/参考資料】 |
「極微量切削液供給法による切削加工(フライス加工に関する基礎研究)」、「日本機械学会論文集(C編)66巻 646号」、(2000年6月)、峯川洋己、稲崎一郎、中村誠、鈴木繁、上間丈司、横田英雄著、日本機械学会発行、324頁~329頁 |